第12話 自然の強さを感じる日々

東京では目まぐるしく環境が変化する。

昨日まであったお店が今日は無い、そして数日で別のお店になっていたりする。

アパートやマンションも急に無くなったり立て変えられたりしてしばらくすると、前がどんな建物だったかさえ解らなくなる。


しかし、田舎の景色はそう簡単には変わらない。

毎日のように同じものがそこにある、しかし季節によって大きく変わる。

花が咲いたり実がなったり、葉っぱが落ちて雪をかぶってみたりする。

その力強さは圧倒的で決して人間に遠慮したり、時代やお金等で変わったりしない。


雑草を刈り取って畑にしても、ほっておけばすぐにまた緑に覆われるのだ。

当り前の力が当り前に働いているのだ、それを見せつけられると人はなんて弱い生き物だと思いしれされる。

人はこの自然の中で活かされてるのだということを思い知らされる。


せめてこの自然の力強さを体の中に取り込み、自然の強さのように当り前に力強く生きたいと思う。

今までの東京での暮らしで視野がとても狭くなっていた気がする。

季節の色変わりや、月や星の明るさ数の多さ、そして月明かりで出来る影を見ながら歩く。


田舎ってすごい。初めは良く夜に散歩をしていた、糖尿病予備軍の私としては歩いたほうがいい、でもどこに行くにも車なのだ。

なので星を見ながら散歩をしていた、しかしイノシシやシカ等に何回も出くわした。やはり暗い夜の散歩は危険なようだ。そこでリサイクルショップで室内でこげる自転車のような器具を買った。おまけにストレッチ用のマットも購入した。家は何せ広いのだ、二階の奥の広い部屋をトレーニングルームにした。


こんな山の奥の家でストレッチや自転車漕ぎ等をやっている自分を考えると自然の前ではなんと人は無力なんだろうと痛感した。


トレーニングで汗を流し、湧き水のお風呂で疲れを癒す。その爽快感は自然のパワーを分けてもらってるような気がする。やはり私はおめでたいようだ。

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