第18話 いつもの練習
次の日の練習。
何事もなかったかのように練習は始まった。
監督は普通だった。いつもと変わらずにいた。
先輩方も同じで、ただ一年生だけはざわついていた。
猪木「なぁ、昨日小島が辞めたってまじ?」
渋谷「まじまじ、丸山君(一輝)と同じクラスだけど止めなかったんかな」
猪木「さぁ?不仲なんじゃない」
大友「まぁ、もう辞めた人は引き留めないルールだから戻ることも出来ないってよ。てか3人も辞めたのか」
一輝が三人の会話に加わった。
一輝「テストお疲れ様、三人とも。ところでなんの話?」
大友「ああ~、昨日三人と監督が話してたじゃん?んで今日その三人がいないから辞めたのかって話」
一輝「うん、辞めたね。教室で一応引き留めたけどもう辛いって言ってた」
大友「そうか...まぁこれからもキツくなるし頑張ろうか」
4人は一致団結して声をあげた。
4人「しゃあ!乗り越えるぞ!」
練習はキツい時はキツく楽な時は楽になる。
次のメニューは先輩方と手合わせ試合だ。
チームをごちゃ混ぜに作って試合形式に戦うのだ。
一輝はこのメニューが一番好きで張り切りながら先輩と張り合う。
チームが決まった。
こちらのリーダーは3年の守道先輩だ。
守道先輩はフォワードの中でも屈指のタックラーだ。普段は1番だがここぞとばかりにリーダー並みに発揮する。
同じチームに2年の桑本先輩は6番を背負っているパス回しの天才だ。岡本先輩と並ぶ屈指のフォワード陣だ。
一輝はFWの中で一番簡単な4番になった。
敦は相手チームの7番をやっている。リーダーは村雨先輩だ。
そして試合同様にゲームがキックオフと共に開始された。
村雨チームは一斉に面を張り前に行かせないように抜かりがなかった。
大友がまだ空中キャッチが出来ないからワンバウンドさせた後にボールを取った。
その時の岡本先輩の表情が曇っていた。
すると大友が気付いたうちに目の前に迫っていた。
激しくタックルされターンオーバー(相手のボール)になってしまった。
すぐさまディフェンスの位置に着いた。
3年の摩門先輩(12)番がボールを持ちスルスルと交わし左サイドに大きめのスクリューパスで展開した。
すぐさま村雨率いるフォワード達でモールを組んだ。桑本先輩や岡本先輩が応戦して押し返そうとするが相手のが上手だった。
そのまま押し込まれ得点を許してしまった。
村雨先輩の華麗なキックで点数を入れられた後に少し反省会をした。
岡本先輩「最初の大友のキャッチだよ。ワンバウンドさせてからじゃ遅いっての。落としてもいいから空中でキャッチしろ」
大友「はい!すいません!」
守道先輩「他の一年もだぞ。ちゃんと練習しとけ」
一年達「はい!!」
試合は続き村雨チームに負ける形となった。
最後に一年を集めて蹴られたボールの空中キャッチの練習をして幕を閉めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます