エピソード26 HOPPER VS EAGLE攻防戦十一

 柏木元輝と他のHOPPERメンバー達がキメラ生命体【モンキー】と激しい戦闘の果てに多大な犠牲を出しながら撃破した。

 だが、その時に生じた犠牲を受け止められない元輝と疲弊してその場から動けない兵士達は地下通路で待機する事になった。


 一方その頃


 HOPPER基地にて


 工義は目が覚めて現状の確認をしたいと思い、司令官室に向かう工義。

 暫くHOPPER基地内を歩くと指令室に着いたので声を掛ける。

 すると扉が開いた。


「復活しました。あの今ってどんな状況なんですか?教えて下さい。灯さん!」

「良く目覚めてくれた。今か。そうだな。因みにどこまで覚えている?工義。」

「俺ですか?そうですね。キメラ生命体【ヘッジホッグ】と戦って勝ってその後に幹部室に和也隊長に案内されて行くとそこに居たのが俺が捕まった時に居たキメラ生命体クロウが居て戦う事になって色々頑張って色々自分の全てをぶつけたんですけどやられしまって一応、桜一文字さんに助けられたところで気が抜けて意識が無くなったのかそれ以降覚えていないんですよね。」

「そうなんだな。分かった。じゃあその後の話をしよう。」

「お願いします。」

「その後あったのは私はのちの和也の報告で聞いただけなんだが…桜一文字が起点と光の科学力でキメラ生命体【クロウ】を消息不明にした。」

「消息不明!?桜一文字さん凄いな。けど…完全に死止めたかは分からないって不気味だな。」

「そうなんだ。だからこそこれからの事はこの現状の事を全て話し終えてからにしよう。」

「では、それを言ってもらってからにします。続きをお願いします。」

「その後物資を和也達に渡して正式入り口方向部隊と連絡を取って合流する手はずを取って合流した。その時正式入り口方向部隊と戦っていたキメラ生命体【スクワロル】に加勢すると言って兵士の治療や応急処置などを他の兵士達に任せて自分だけで戦うと名乗り出たのが和也だ。」

「和也さん!?確かに強いですけどとても一人で相手できる奴らじゃないですよ。キメラ生命体は」

「そうか、君は知らないんだったな。彼は本来彼専用のバトルスーツを着てうちの武器をフル活用して戦場で戦っていたんだよ。それにこれまでにも何体かは倒しているんだよ。だからあながちその状態の彼にはそこまで無理な事じゃないんだよ。だが、あまり使い勝手が良くない上に負荷がデカい上手く使わないと戦場で己の身を滅ぼしかねない。」

「そうなんですね。それは確かに使い勝手は悪いですね…でもなんでこれまでは使わなかったんですか?」

「それは…予め言っておくが君のせいでは無いぞ。その前提で聞いてくれ。彼は君を奴らの基地から救い出す時に無茶をしてスーツと怪我をしてしまってなそれ以降はメンテナンスに出していたんだ。だからここまでつかって来なかったんだ。それに出発後にメンテナンスが終わったから桜一文字に運ばせたんだよ。だから入れ違いだね。」

「そうなんですね。それでその後はどうなったんですか?」

「その後は彼の技術と経験値と戦闘センスで見事にキメラ生命体【スクワロル】

 に勝ったらしいよ。まぁ、ここからの話は横入りして来た兵士達の感想が入っているから少しおかしな点もあるが許してくれ…。」

「はははっ。隊の人達らしくて良いじゃないですか。」

「ここから嫌な予感がする話なんだが少し前に柏木君から和也に連絡があったらしい。なんでもキメラ生命体【モンキー】と地下通路方向を暫く歩くと遭遇したらしい。それから戦闘になり、兵士達の連携と柏木君の指揮力と戦闘技術で持ちこたえ長期戦をしていたらしい。だが、兵士達や物資もいつまでもある訳じゃないこのまま長引かせても勝ち目が無いと判断をし、柏木君が現場で無茶な作戦を実行する事態になったからと不穏な連絡を貰って以降の実情は今のところ何もわかっていないわ。」

「無事だと良いんですが…」

「そうだな。出来れば私も無事でいて欲しいが…例え辛い報告が来たがとしてもその結果を受け止める覚悟は出来ている。」

「まぁ、その時はその時ですよ。」

「そうだな。まだよくわからないうちから悲観的になってはいかんな!」

「そうですよ!それでまだ他に何かありますか?」

「今のところは以上だ。」

「そうですか。一応あの後災厄の事態にはならなくて安心しました…。」

「まだ作戦が壊滅的な状況ではない。」


 と話し終えて少し感覚が空き、司令官室がノックされる。


「光だ。入って良いかい?」

「良いぞ。」


 と言われると光が扉を開けて入って来た。


「お、私の予想通りいるね。工義君。良く目覚めてくれた!これからの事についての話をしたいと思っているんだがその前に桜ちゃんは今、自室で休んでるから起こしてくるから待ってて!二人共~」


 と言って桜一文字を起こして準備をさせてから今の状況だけ話して司令官室に呼び寄せた光。


「と言う訳で!皆、集まったね~!早速これからする事に話して行くよ!」


 とりあえず光のノリに合わせて拍手して合わせる三人。


「まず、今回の一件は私の想定外だった…そうする必要が無いと思ったしものにするのが大変なうえに体への負担がデカいから出撃前にはそうしなかったんだけど…。クロウっていう奴に負けたっていう事からも分かる通り勝つ為にはそれを解禁して扱えるようになってもらわないと災厄ここで私達は終わるか。終わらないにしてもより今より抵抗できないくらいに戦力が居なくなる。だけどいつ奴が動き出すか分からないから全然時間が無いかもしれない。最低限の犠牲で敵の基地を落としたら我々にとってもEAGLEに対しても大きな結果になるはずだ。リスクと駆け私の提案だ。それをものにする修行を挑むかい?工義君。」

「俺は…!くっ…正直不安だけど。ここまで来たらやるしかないでしょ!!これまで俺の為に色々と支えてくれたHOPPER基地の皆に恩返しを出来るなら例え俺自身がどうなったとしても俺はその最小限の犠牲でハッピーエンドを迎える可能性のある事に俺自身をかけますよ。」

「うん。いつも強引にこんな役回りを任せてしまってすまないね。工義君でも私達に出来るサポートは全力でするから安心してくれ。」

「はい!頼みます。」

「では早速時間が無い。特訓を始めよう。桜ちゃんには修行の相手役をしてもらう。それじゃあ良い結末を迎えられるように頑張ろう!皆。」


 と光の激励で早速状況打破の為の修行を始めた工義。

 この修行でどのようになるのだろうか…


 EAGLE基地の極秘部屋にて


「必ず…この基地は私の手に取り返す…」


 と受けたダメージと反動を癒すキメラ生命体【クロウ】果たしてこの基地作戦はどのような結末を迎えるのだろうか…



          

            続

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