2023.6.16 シルクドゥソレイユ『アレグリア』

観てきました。会社の金で。

凄い。本当に凄い。謂わばマッチョの祭典。


場所はお台場ビッグトップ。

黄色と青色の劇場はどこかアラビアンナイトを彷彿とさせる。劇場の前は人だかりで、進むのも精一杯だった。チケットをもぎってもらい、中へ進む。

席とは言うものの、法人割引ということもありそこまでいい席ではなかったように思う。薄暗い会場内でセットが怪しく光る。金のシャチホコみたいなものと舞台の真ん中で回る杖のようなもの。きっと舞台装置なのだろうと思いながら開演を待った。

私たちが席に着いた時はまばらだった席も、もう殆ど埋まっていた。

始まりは突然だ。

舞台から不思議な国のアリスに出てくる帽子屋みたいな風貌をした男性がアクロバットをしながら登場。あまりに静かに始まったので気づいていない人もいるのではないかというくらいだ。それから少しの小芝居。

不思議の国のアリスとかナルニア国物語とかそういった雰囲気。カラーデザインがディズニーの不思議の国のアリスのそれだった。

おそらく王座を巡るなんらかだとは思うけど、何を表しているのかがわからない。正直イマイチかなと思った。

それから明らかに意味ありげな小道具と共にダンス。微妙なクオリティのダンスに始終この調子なのだろうか不安になったところで、一気に雰囲気が変わった。そりゃそうだ。サーカスのパフォーマンス集団だもの。

小道具は大きくしなり、まるでスプリングがついているかのように人間を宙へと放る。

もう、そこからは息をつく間もなかった。

ファイアーダンスにフラフープに組み体操、アクロバット、空中ブランコ……。忘れてはいけない時折入るコント。

約2時間の公演(休憩30分)があまりにもあっという間で。


一番に思ったのが、やはり皆筋肉が凄いということである。特に女性が凄いと思う。私も一応は女であるから余計に凄いと感じるのかもしれない。

だって皆とてもスレンダーなのだ。腕も脚も身体全体が肉感的でとても女性らしいのだ。ボディビルダーみたいな筋肉ではない。しなやかな筋肉がそこにはある。しなやかな筋肉が身体を支えている。

あの細い腕のどこに懸垂で自分を持ち上げる力があると思うだろうか。

でも彼女らはそれを易々とやってのける。身体を両手のみ--ある時は片手のみで支えて空中を自由自在に動き回る。

きっと私なんかがやったら肩を脱臼して終わりだろうと思う。

その女性たちを受け止める男性陣もすごい。

両手で受け止めて、足首で女性の身体を支えるのだ。女性の脇の下に足を入れてそれだけで。どれだけ足首が強かったらそんなことができるのだろう。何かコツのようなものがあるのかもしれないけど、私にはそれがどのようにしたらいいのか想像がつかない。

男性の演者の半数は身体に白っぽいカラーリングを施して全体がよく見えなかったのだが、一部はそのままの上半身裸だった。

素晴らしい筋肉です。本当に。あの筋肉に抱かれたい。

ちなみにファイアーダンスの黒髪の男性がタイプだった。


まさかまさかで会社の金で観に行くことになったシルクドゥソレイユ『アレグリア』ですが、想像以上によかったと思う。朝観たい映画のモヤモヤも全部吹き飛ばしてくれたし、会社の飲み会のアレヤコレヤも全部吹き飛ばしてくれた。

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