セピア色らんでぶー
「嬉しいな、嬉しいな」
「何がそんなに嬉しいんだい?」
僕がそう声をかけると、友人はとても悲しそうな顔で、
「嬉しいことがなきゃ、嬉しがっちゃいけないのかい?」
「そんなことはないけれど」
「じゃあ、いいじゃないか」
再び、友人は小躍りしながら、
「嬉しいなったら嬉しいな」
そう言えば、明日は友人の誕生日だったな。
でも、それを言うのはやめておこう。彼の言う通り、嬉しさに理由なんて必要ないのだから。
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