第20話 春休みに紐解きたい三つの教科

明日から春休みの生徒が願うこと

それは、宿題(=英語、数学、国語)の完成である。

横着をするなら解答丸写しで提出することも可能だが、

04月の課題試験で、赤点取るのは恥ずかしいらしい。

ならば、宿題を終わらせながら試験対策になる手法を伝授して進ぜよう。


先ず、基本的には答えを写そう。

一度トライした問題は解ける可能性がある。

可能性を拡げるためにも、同じ問題を繰り返し解く習慣を付ける。

10問を2回ずつ解くよりも

5問を3回ずつ解いた方が、より濃密な記憶の定着になる。

回答部位を違えたら、規模の拡大で

10問を3回ずつ解くことも可能になるだろう。


電話であれ、訪問であれ、最初に着手するのは

「式の計算=整式の加法、減法」である。

単項式、多項式の理解。次数の概念の把握。

基礎の基礎から、みっちり叩き込んで行きたい。


大きな救いなのは、彼が事前に予習をしており

教える側も4日の猶予を既に貰っている。

解らない問題は後回しにすれば良い。

先ずは事例に挙げたように

 5問を3回ずつ解くことから始められたら……。

10問を3回ずつ解くに拡大するには

別の単元にもまたがる必要がありそうだ。

「整式の加法、減法」はとっつきやすそうで

QAS=クエスチョン・アンサー・センスが鈍いと、

脳内ダウンロードに時間が掛かりそうだ。

電話で授業した感じ、理解の程は未だ甘いと言える。

上手に先導する術は無いだろうか?

彼にやる気があるなら。今夜にでも電話が掛かって来るだろう。

こちとら数学を教える気、満々だ。

どんな捨て身の体当たりでもいいから

本気の本気を、目の前で体現してみて欲しいと願う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る