第14話 追憶
近頃は雨の日が多く沈んだ気持ちになっていないでしょうか
同じ部屋で過ごす友は雨の日だと気持ちが落ち着くと胸を撫で下ろします
友の気持ちは分からないでもないです
本日も一日生き長らえる事ができると嬉しく思います
あと数日の命だと分かっていても実感は湧かないものです
目覚めると必ず朗らかな君の笑った顔が思い浮かびます
苦しいです
切ないです
愛おしいです
思いはただただ虚空を彷徨い続けている事でしょう
しかし
やらねばならないのです
死ぬのは嫌です
死ぬのは怖いです
泣き言は許されません
君を想えば
弱気な心が奮い立ちます
一筋の流星となり
刹那の瞬きはどこまで届くでしょうか
どうぞお身体を大切に
征きます
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