3/3(日)「葉桜」

散る桜が切なくて少し苦手なんだと告げる君は、必ず桜が散ってから訪れる。

咲き誇る姿が綺麗だよと伝えても、きれいだからこそ、その姿を見るのは嫌なんだとかぶりを振る。

一面の桃色が空から地に変わって少し赤茶ける姿を見送って、再び見上げた空が新緑に染まるのが好きなんだと君は優しく笑った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る