9/5(火)「青葉」

「横笛、ですか」

壮年の男が奏でる音色に、たまたま地方の祭りに訪れた男が聞き惚れる。哀愁漂う美しい響き。

「さぞ、名のある名人でしょう」

一曲終えた男が照れたように頬を掻く。

「いえ。村に伝わるこの青葉の笛が業物ですので」

「有名なのですか?」

「敦盛も所有した、と言えば伝わるかと」


【あとがき】

 青葉→辞書→青葉の笛を平敦盛が所持してたよ!だけで書いたんですけど

待った待った!こちら今

須磨寺宝物館の入口に飾られているらしい!

村に伝わるって完全に贋作じゃないか!なんか!その!そんな感じで!!

 笛ひとつしかないはずなので、完全にこの訪ねた男、平家物語もたしなんでないんかーいなミーハーサイクリング野郎になっちゃった……


【リベンジ】

 壮年の男が奏でる美しい笛の音に、地方の祭りに訪れた男が聞き惚れる。

「さぞ、名のある名人でしょう」

「いえ。村に伝わるこの笛が業物ですので」

「有名なのですか?」

「敦盛も所有した、と言えば伝わるかと」

「まさか。あれは博物館に」

「若葉の笛はね、二管作られていたよですよ。奉納用にね」


 ミーハーサイクリング野郎回避しました!!

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