ADHDあるある(?) 電車編

『まもなく電車が発車します』

「待ってー!」

 ぴゅーっと駆け込み乗車した。


 発車した電車にはそこそこ人がいる。汗をかきながら椅子に座り、スマホを取り出した。

(ふー。間に合った。C駅まで小説でも書くか)


 執筆アプリをぽちぽちしていたらノってくる。いつの間にか目と画面がスレスレまで近づいていた。

(ここでこの人がこうなってああなってそうなって。ここでこうしてああしてそうして。次はああなるからここはこうで……)

『次はA駅〜』

『B駅〜』

『C駅〜』

 アナウンスは聞こえていたような気はする。


『終点Z駅〜』

「えーっ!!」

 顔をあげれば乗客は誰もいない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る