【白夜】の配信その2

『うおおおおおおお』



『ええええええ!!!????』



『まじやめろって!』



『おめでとうございます!!』



『ってか、どこにあるん??』



賞賛、疑問…色んなコメントですごい速さで流れている。


色付きのコメントも真っ赤が多い。


「あっ、スパチャ切るの忘れてた」


「今すぐやりなさい!」


「もう消したよ。スパチャ送ってくれたみんなありがとう!」


前回の配信で、スパチャをONにしていたのを忘れていたみたいだ。


今はOFFに出来ているから安心だね。


「説明の方に戻るぜ。えーっと、探索者協会のギルドマスターから依頼を受けてレベル8ダンジョンを調査してほしいってことで調査することになったぞ」


「めちゃくちゃ棒読みだね!!」


「仕方ないだろ!俺は適当に喋る方が上手く話せるんだよ!」


「なんで率先して言ったのよ!」


「言いたくなるだろ!」


いつものレオナとタケルのやり取りが始まったため、ナツが2人をポイッと僕の部屋に連れ出してしまった。


「いや、なんで僕の部屋?」


「静かになるまで待機ってことでね。続きと行こうか〜」


ユイが原稿をナツに手渡す。



『タケルwwwwww』



『今回はレオナちゃんもかwwwwww』



『謹慎wwwwww』



「じゃあもう一度話そうかな。ええっと……シオン、これは言っても良い内容なのかな…??」


改めて原稿を見ると、レベル8ダンジョンの場所がある未知の島についての、ドローンで見た映像の抜粋が書かれていた。


これ、誰が書いたの?


「僕が書いたんだけど、本当に読んでもいいか不安になってね…」



『なんだよ、内緒か!?』



『ここに来て隠すのか!!!』



『レベル8ダンジョンなんてあったのか!?驚きだぞ!』



『レベル7ダンジョンまでだと思ってた!』


「仕方ない、涼宮さんに連絡してみるよ」


「「「涼宮?」」」


ああそうか、ミオはともかく、2人も名前は知らなかったんだ。


「ギルドマスターの後ろにいた女の人だよ。何かあった時のために一応連絡先を交換しておいたんだ」


合点がいったのか、ナツとユイはポンッと手を叩く。


「女…」


ミオの声はなんか低い。

怖いって。


「必要な連絡先だから許してくれない?」


「ん…許す」


頭を撫でながら言うと、満足気にミオは許してくれた。


僕とミオにはモザイクがかかってるから、映ってないだろう。


モザイク万歳!


「さりげなくイチャついてますよ…」


「もういっそ僕らもイチャつく?」



『( ゚∀゚)・∵. グハッ!!』



『何故だ…目から水が溢れてくる…』



『俺は目の前が真っ赤だ』



『これが…リア充の波動…恐ろしや』



『口の中が甘い……』



何故か一部視聴者にダメージが入ったみたいだ。


とかやり取りをしていると、落ち着いたタケルとレオナ、そして涼宮さんからのメールが届いた。


良いタイミングだね、2人とも。


「ちょうどいい時に帰ってきたね。涼宮さんからのメールだと、ナツの原稿はそっくりそのまま伝えて良いんだって。だけど、この文章も付け加えて欲しいって」


みんなにメールの内容を見せる。


「了解。じゃあ僕が書いたし、僕が話すとするよ」


一息ついて、ナツが語った。

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