シオンの質問コーナーと演奏

「それでは、質問に答えて行きます……」



『Q.【白夜】のリーダー?』


「はい。一応僕はリーダー……ということになってます。ナツがニュースで言っていたように、【白夜】は、5人のパーティーになります」


『Q. 一応ってどゆこと?』


「自分もよく分かっていません。パーティー申請した時に、勝手にリーダーにされてました……」


『Q.ダンジョン潜ったところ見たことない』


「僕はダンジョンに入ることはありません。4人から禁止されてます」


『Q.実際のところ、強さってどんくらい?』


「僕は一般人側です。その証拠は……この探索者カードは初心者を示す黄色と緑のカードです」



探索者カードとは、探索者であることを示すためのカードで、身分証明書の代わりも務めている。


色によって、階級が分かれており、攻略したダンジョンのレベルによって違いがあり、レベル1を攻略していない初心者は黄色と緑のカードになる。


運転免許を初めて取った人が付けるようなあの若葉マークの色をしてる。


『まじで!?』


『めっちゃ弱っ……』


『俺でもレベル1は攻略してるのに?』


『逆に安心できるかも……』


『分かる、一般人にとって【白夜】ってまじで異質な存在って思ってたから、シオンみたいな一般人がいるってだけで安心したわ』


『Q.普段何してる?』


「基本的にこのアカウントで、動画投稿してます。基本的にダンジョン攻略は4人に任せて、僕は演奏とか料理とかしてます」


『え、ふつう( ˙꒳​˙ )』


『マジでダンジョン行かないん?【白夜】の配信の裏方やってるとかでもないん?』


「基本的に【白夜】のアカウントは4人で管理してます。本当に僕はリーダーという肩書きがあるだけです。探索者としてみんなと肩を並べて戦いたい気持ちはありましたが、今はどんどん突き進むみんなに喜んでもらいたくて、料理や音楽に勤しんでます。だから、【白夜】の4人は大切な親友です。世間の評価で僕はすごい人物だと噂されましたが、本当の僕はこんなにもちっぽけで弱い存在です」


呼吸を整える。


「本来ならゆっくりと登録者を増やして、世間に認知されるようになったら改めてリーダーだと知らせようと思いました。今回こんな形になるとは思わなかったけど、先延ばしにするよりか、今伝えておいてスッキリすることが出来ました。その点でタケルにはすごく感謝してます」


「今もたくさんの視聴者さんが見に来ていただいて、最初は驚きましたが、今は初配信にも関わらず、見に来てくださってありがとうございます。どうかこれからも【白夜】をよろしくお願いします」



「長くなりましたが、今から演奏配信、始めていきたいと思います。勉強や作業のお供に、お昼寝に、聞いていただけると助かります」



演奏を開始した。


ーーーーーーーーーーーーーー


時間は1時間程。


流行りのアニメソングや、4人にやったように、コメント欄から○○っぽい感じのコメントを募集して、演奏した。




重要なことは話し終えたから、きっと視聴者数も減るだろうと思ってた。


でも、そんなことはなくて。


「これで僕の配信を終わります。最終的に1、、10万人……たくさんの視聴者さんに来て頂き、ありがとうございます。動画投稿は今後も行っていくので、どうぞよろしくお願いします」



と、配信を終えた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る