初めての配信はアクシデントが付き物

投稿した動画に、こんなコメントがあった。


「シオンさんって生配信とかしないんですか?」


コメントを読むまで全然気がつかなかった。


僕、生配信やったことないじゃん。


やってみようかな……。


とりあえずLINEでみんなに聞いてみる。


とりあえずみんなが忙しくない夜にグループラインにメッセージ入れとこう。


「お疲れ様。この前YouTubeのコメントに『生配信しないか?』って来てたんだけど、僕もやってみていいかな?」


入れて直ぐに既読4の文字が……。


早すぎません?


「ついにライブやるのか!楽しみだな」


とタケル。


「君が言うのを待ってたよ!聞く準備は出来ている!」


とナツ。


「みんなで聞きますね!」


とユイ。


やったー!というスタンプをレオナ。



反対はないみたいだし、やってみようかな。


「土曜日の昼からやってみるから、良かったら見てみて」


と返信し、僕は今日の演奏動画を投稿する。


やっぱり1いいねついてる。


早いなぁ。



ーーーーーーーーーーーーー

土曜日、昼。


機材をセットし、準備を行う。

初めての配信で、とても緊張している。


Twitterで「13時から初めて配信します」と呟いて現在10分前。



緊張しないように、Twitterの通知を切ってるため、どれくらいいいねが付くかは分からない。


まあ、Twitterのフォロワーは500人だから、良くて100いいね行くか行かないかぐらいかと思うけど……。



13時を回ったため、配信を開始する。



首から下まで、ピアノを前に置いて、僕はギターを抱えて準備する。


「身バレ対策はちゃんとすること」


4人に言われたため、声もボイスチェンジャーで若干変わってると思う。



「こんにちわ」



口から出たのは、自分でもわかるくらい緊張していた。


『緊張してます?』


『こんにちは!!』


『めっちゃ楽しみに待ってました!』


『うおおーー!!来た!!』



チャット欄が動くのがわかる。


ん?こんなにコメントって早くなるっけ?



「初めまして。シオンです。初めてのライブ配信ということで、どれくらい見に来るかなって心配してましたが、視聴者も1000人超えてて、安心しました……1000人!!??」



緊張がどっか行ってしまった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る