やさしく


コンクリートで囲われた

生簀いけすのような庭で

日がゆっくりと暮れていく

建物の隙間から夕日が射し込み

端の方では色づきながら

ゆっくりと庭全体が暮れていく

それは神さまの手が

わたしの瞼を閉ざすように

それは世界が

優しくわたしをかき抱くように

わたしの立つこの場所が

あらゆる時をはなれて夜になる


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