おじいちゃんと油
おじいちゃんは、バラエティ番組で見た「食べ物には油分が大事」ということばを信じ込んでいた。毎日の食事には、必ず油分を摂り入れていたおじいちゃんは、ある日の夕食時に、「これ、美味しいぞ」と木樽から取り出した黒い油を、ご飯のおかずにかけて食べ始めた。
しかし、その油は、調理用の油ではなく、機械用の油だった。おじいちゃんは、近所の工場からその油を無料でもらってきたのだった。当然ながら、その油は人間の食べ物ではなく、おじいちゃんは激しい腹痛に苦しみ、救急車で運ばれることになった。
「あいつ、いつも油ばっかり食べてるからね」と村人たちは笑いながら言ったが、実は、おじいちゃんは健康志向で、野菜中心の食事を心がけていた。ただ、あの日は、つい油に魅せられてしまったのだ。
おじいちゃんは、入院中に自分の思い込みが原因で起こったこの事故を反省し、もう二度とあんなことはしないと決心するのであった。
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