第35話 35
35
俺の名前はミヤギ。
都市伝説ハンターミヤギと言うチャンネルで動画配信で生計を立て、いずれ日本、いや世界最高の動画配信者になる者だ。
以前、
確か、名前は
俺は最初ただでは嫌だと言うとオッサンじゃなくて
質問内容は俺がどのような時に動画のネタを思いつくかと言うものだ。
俺は素直に答えた。
「女だ、女を見ていると動画の神様が降りて来るんだ」
オッサンは手帳に一生懸命に俺の話を記入していた。
それからどのような女なんて聞かれたので『可愛い、綺麗』と答えて置いた。
流石にエロい格好の女とは言えないからな。
そんなこんなで、俺のインタビューは20分程で終わった。
そして今日
依頼内容は脳波を測定させてほしいとの事だ。
依頼料金1万3千円、交通費は片道負担、時間90分、場所大阪府だ。
依頼料金は安いが大阪で遊んで帰れると思えば楽しい依頼だ。
俺は了承し大阪へ向かうのだった。
-
非科学研究所 大阪支部で俺は会議室へと通された。
俺の目の前にはマスクと白衣を着た集団がいるが俺は特に思う事はない。
だって人は
俺も人を選ぶ時は見た目から入るかな。
そして質問が始まった。
「初めに動画の案を思いつく時に女性の服装は関係あるか」
「ある、あまり人目を気にしない服装は駄目だ」
「露出は多い方がいいか?」
「わからない、時と場合によるかな」
本当は『その通り』と言いたいがここは我慢だ。
「分かりました。それでは実験を始めたいと思います」
俺は案内され8畳程の部屋へと通された。
壁際には変な機械が置いてあって、真ん中には椅子が一つ置いてあった。
俺はその椅子へと腰を下ろした。
俺が椅子に座ると男のスタッフが来て俺の頭の上に線の繋がった帽子の様な物を被せられた。
そして俺一人にされ脳波?の計測を5分程受けた。
その後部屋のスピーカーから音声が流れる。
「ただいまより実験体を順番に入れますので見ていて下さい」
最初の女は年齢は28歳くらいで、服装は上はセーターで下はロングスカートだ。
俺は何も思わず見ていた。
女は俺の前で1分間だけ経つと部屋から出て行った。
それから二人ほど俺の前へ現れたが俺は特に思わなかった。
そして4人目俺は少しだけ胸がトキメイタ。
女の年齢は20歳くらいで、上はセーターだがあきらかに下にある物が大きいのか盛り上がっている。
そして下はミニスカートだ。
スカートから除く太股が眩しいぜ。
俺はセーターとスカートを交互にしっかり見た。
そしてアナウンスが入り次が最後との事だ。
入って来た女は…『キタァー!』
白い薄いワンピースの被り物で全身が透けているじゃないか!
俺はここに来て最高に良かったと思い胸、下、胸、下と目を全力で動かしていると何か視線を感じた。
俺はそっと目線を上に向けると女が俺を睨んでいた。
俺は
この女、俺に惚れたなと。
だが、今は実験中の身、相手をしてやりたいがそうはいかないだろう。
俺は胸ポケットから俺の特注名刺を出しそっと女の左手へと渡そうとした瞬間に…。
「パシッ!」
女の平手打ちが俺の右頬を打ち抜いたのだ。
俺は口を
「
俺が言い放つと「ビィー」とブザーがなり実験終了のアナウンスが流れた。
女は俺を睨んでいたが落ちていた俺の名刺を拾い部屋を後にした。
俺は入れ替わり入って来たスタッフが頭の機械を取り外してくれて俺の実験は終了となった。
「お疲れ様でした。結果の方は教える事が出来ませんが、今後のご活躍をお祈りしております」
俺は謝礼を受け取り
さあ、大阪の楽しい夜を満喫するぜ!
俺は勢い良く走り出すのだった。
*
「誰だ!あんな奴をこの神聖な実験室へと呼んだ奴は!」
所員一同沈黙を守る中一人の女性が声を上げた。
副代表の
「申し訳ありません。前回のシグナルスキャンの実験結果が素晴らしく
所長は怖い顔をしたまま副代表の
『大脳皮質の活動が人の数倍の値を確認。テストステロンの分泌が大量に放出されていると思われる。結果:数値は交尾中の猿以上に値が高く、常に多様性のある子孫を残すための行動を脳が働きかけている』
そして所長は声を上げる。
「ミスは目を
副代表の
『猿以下かもしれないが、あんな面白い実験体を世に
*
その頃一人の若い女性が大阪駅のホームで右手に名刺を握りしめてニヤニヤと笑いながら立っていた。
女性は実験の時を思い出す。
私は都市伝説ハンターミヤギさんが大好き。
動画では毎回面白い事を言うしパフォーマンスも最高。
肛門科へ行った時なんてなんでモザイクなんか入れるのよーって、私動画に向かって叫んじゃった。
でもチョット残念なのはどこかのメスブタに病気を貰ってきたこと。
そんなメスブタの相手をするなら…。
そんな彼に今日初めて会った。
それは偶然。
バイトの話を聞いた時はヌード撮影かよ!と担当にツッコミを入れたけど1分間だけとの事でお金も良くて受けたのが始まり。
私が部屋に入ると彼は私の体にすぐに夢中になったの。
そしたら彼は私に触ろうとして来たの。
私は『ここではダメ』と思い、おもいっきり頬を叩いた。
すると彼は「
そして気づかないように床に名刺を置いてくれた。
私に家に来いって事ね。
私は思いが最高潮、になりホームで叫ぶ。
「ミヤギくーん!今から行くからねぇー」
そして彼女は大阪から名古屋へと旅立った。
都市伝説ハンターミヤギの伝説は今、幕を開けたのかもしれない。
何処かで
*
俺は製薬会社のイベントが一段落したと思い大事な事を考える事にした。
俺と安藤さんは現在大学三年生。
本来今の時期(夏の終わり)は就職活動をするのが一般的だ。
だけど現在俺はともかくとして、安藤さんは全く就職活動が出来ていない。
俺自身の人生はどうにかするとしても、安藤さんの人生を俺の都合で壊す事は出来ない。
俺は安藤さんに話をする覚悟を決めるのだった。
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