マスコットキャラクター、人体錬成ちゃん
「仲間が揃ったところで何なのだ!
あたしの能力すら分からないくせに!!!」
そう、彼女たちは無知なのだ。
キョウカを支配すれば攻撃すらできない。
「にゃひひひひ。全員に武器を持たせました」
「武器ってハリセンじゃないか!!!」
キョウカの遺伝子を引き継いだ割には悪手だ。
紙でできた玩具のハリセン、当たると痛いだろうが、
魔法を使ってわざわざ出す物でもない。
「ならお望み通り。キョウカと同士打ちするがいい!!!」
あたしはチカラを使いキョウカを支配した。
副作用で彼女の悲鳴が聞けるのがポイント。
脳から快楽物質が噴射するのだ。
「ニャラケル流ハリセン奥義!集団リンチ!!!」
「なっ!!!卑怯だ!!!痛い!痛い!!!!」
しまった!あたしまで痛がってしまってはトリックがバレる!
「多分憑依魔法あたりでしょうか?全員を制御下に置けない時点で
虹渡 アヤメ、あなたに勝機なんてないんですよ。にゃひひひ」
もはやこれまでか。あまり見せたくない最終手段を発動しよう。
「はっ!!!私は無事なの?みんなは?」
「無事ですよススパパ。けれどあなたの旧友は諦めの悪いようで」
「何とでもいうがいい。
いでよ!100分の1スケール!人体錬成ちゃん!!!」
「ススと同じでネーミングセンスダサッ!!!!!」
「王都の切り札にして選民主義の到達点!
首無しメイドになる能力を持たないも ” スパーン ”
「ハリセン打ち込める隙を作っちゃダメでしょうに。
おしゃべりが多いのが悪役の負ける理由と言ったのは誰ですか?きひひひ」
「不意打ちとか正義の味方のすることちゃうで」ドン引き
☆☆☆
少し気絶していたようだ。
照りつく日差しで目が覚める、外に出たようだ。
「目が覚めた?いいから私の質問にだけ答えなさい。
あの脳みそに手足が無数に生えた生物を止める方法は?」
「ある訳ないだろう。王都が作り出した人体錬成の
「では取り込まれた人を元に戻す方法は?」
「体も精神も
なぜなら
「アレを放置するとどうなる?」
「無限に生命を取り込み続ける。弱点というほどでもないが
中心の脳に近い器官を破壊すればあるいは。だがこの戦力ではほ
「作戦指示!!!!アンタはあの化け物の足止め!
私達はアオイを守り賢者キャノン発射までの時間を稼ぐ!!!」
アオイ・ニャラケル・先生・ヘルメス 「「「了解!」」」
ゑ?人体錬成ちゃんをあたしが止めるの?
100分の1とはいえ何千人も取り込んだ化け物を?
いくら憑依能力があったとて、あたし自身が取り込まれるのがオチだ。
「無理だ!!アレがどういう存在か知ってるのか?」
「言い方を変えましょう。あの化け物を止めなければ絶交です!!」
「キョウカと離れ離れ?そんなの許せない!!!
あたしの憑依魔法で動きを止めるけど5分、
いやそれ以下しか足止め出来ない。
そしてあたしは人体錬成ちゃんに取り込まれる。
キョウカ、これで永遠にサヨナラだ」
「・・・・・・墓参りぐらいには行ってあげますよ」
キョウカの声が震えていた。もしかして脈あり?
☆☆☆
人体錬成ちゃんの精神世界に入ったあたし。
憎悪、嫉妬、悪意。その他邪悪な感情があたしを蝕んでいく。
王都の為に未来を演算し続ける人間計算機、人体錬成ちゃん。
もはや外の光すら見えないし、あたしの体自体も取り込まれたようだ。
ぬるぬるとして気持ち悪い。
無造作に生えた足や手があたしだった物を取り込もうとしている。
?最初から” あたし ”はここにいるのに?
そして目の前にエサがいる。
誰だっけ?そうエサでありあたし。
全部の生命はあたしになる。
他にもたくさんのあたしがいる。
アタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシ
アタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシ
アタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシ
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