(続き1)

 そのままグダグダと門の前までたどり着いた、ここに着くまでに少し考えてみたのだが

門番ということは他国から来た人をよく見ている、よくわからん服や恰好、言語を扱う人々に慣れているはず…、私がここへ来たとしても問題なく対応してくれるだろう、そういう結論に至った。

不安になり過ぎだ、大丈夫、心配ない。

何もやましいことがないのなら堂々としていれば案外乗り切れるというのは

よく知られた戦法だ。

私は橋に居る二人の門番に向かって芯のある口調でこう言った


「すいません、ちょっと聞きたいことがあるのですがぁ…」


少し斜めの所から出てきたので門番がこちらの方向にゆっくりと顔を向ける

こちらに顔を向けることで反射する太陽の日、二重で重みのあるその動きに怖気づき、語尾が消えかかった。


私の言っていることは通じているのだろうか?

その門番は日本人のような顔立ちに見えるが、鉄製の鎧のせいで顔のほとんどが隠れていて影に隠れた目しか視認できない


とても長く感じた数秒後

私はついに人語を聞いた


「かーだたひ?」



…うん?聞き間違えたか?‥‥いやなにを?

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