第4話 うっすらとした後悔
小学校1年の頃、学校の帰り道、同じクラスの同級生と違うクラスのもう1人と私の男3人で、川の土手の道を歩いていた。
私が住んでいる街とはちょっと奥の街に住んでいる2人なのであまりよく知らない同級生だった。
前に、別のクラスの1年生の女の子が1人で歩いていた。
急に2人がその子に近づき、今で言うひどいセクハラをし始めた。ほぼ性犯罪。とんでもない奴らだ。手慣れている、常習犯の様だった
気の弱い私は、気の弱い「やめろよ」という声で制止。それでもやめないのだが、彼女が私の後ろに逃げてきたりして、ほんの少しだけは制止に役立った。でも、とてもヒーローが助けたような感じではない、情け無いピエロだった。まるでピーローか
この"主犯格"の○原の家は行ったことがある。それほど裕福ではないが、西洋甲冑の一部分がある変な家だった。
いつの間にか、この女の子は転校していった。そしてこの○原もいつの間にか転校して、私の小学校から居なくなった。
そして時は経った
私は中学ニ年生の初めに隣街へ引っ越し、隣の学区の中学に転校した。
新しい中学でしばらくすると私は気がついた。違うクラスにあの時の女の子がいる。
可愛い中学生に成長してはいたが、面影があり、何よりも名前が同じだった。
小学校の時は1学年が7クラスもあった。一度も同じクラスになっていないまま転校していった子の名をずっと覚えていたのは謎だ。もしかすると、深層心理に刻まれていたのかもしれない
私の深層心理はどうでもいいけど、あの子の深層心理はどうなんだろう
あれが私の精一杯だった・・・のかな・・・とりあえずだが、変なことをしてなくてよかった
そしてその子とは目を合わせることも、話すこともなく中学校を卒業した
そして、今となって言えること、小学一年生の自分に言いたい事、それは、"もっとできたはずだ " という言葉。
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