【逆位置のコーヒー】井ノ下功さま

お話について

自主企画を眺めるのに疲れて、ちょっと自分でも何かやってみようかなと始めた本棚企画に参加してくださった作品です


主人公はちょっと世間から隠居気味の魔導師のおじさん

このアンニュイな設定で心を掴まれたのは言うまでもありません


キャッチコピーにある『予兆に気付けるか』

これを常に念頭に置いて読むことにより、あらゆる描写が伏線になります(そして大体本当に伏線)

この伏線の回収率、だんだん不穏になるタイトル、じわじわと迫るクライマックス

ツボです。とにかくツボでした




主人公のまったりした所作の影から覗く消えない過去

尊敬する師匠への邂逅と、勉学を共にした弟弟子や妹弟子との関係

冒頭から飛び込んでくる弟子志願の少年


後悔を繰り返さないために、命を犠牲にして見た未来の行く末と、結末




すごいかっこいい紹介文書けた!(自画自賛)

元々私の嗜好がマイナーで、大きな敵を倒すわけでも、世界を救うわけでも、勇者や魔王が出てくるわけでもない、でも日常が壊されようとしている…ようなお話が好きなので、それはもうツボすぎました


加えて文章の読みやすさがとても大きいです

硬すぎず砕けすぎず、果物や動物の名前はさりげなくファンタジーだけど、現代でも使う用語がちょいちょい入り、全体的にいい感じです


また、本編完結から二年越しに公開された番外編は、本編で知りたかったところを丁度よく補完してくれるのでスッキリです


魔法や占術についての世界観が独特で好きです

皆さん幸せになりますように…



シリーズはこちらから↓

https://kakuyomu.jp/users/inosita-kou/collections/16817330654115663636

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