音楽

音楽にひとを救えるものか

社会へと反旗を翻して 今そこで狼煙を上げている

音楽にひとを救えるものか

全能をひけらかして持たざる者を苦しめているくせに


無能

無能だ そうだ

音楽は無能である

本質的に音楽は無能であって 毒である


ひとは自らの匂いに酔っているらしい

自らの匂いを許すひとを愛するらしい

だからこそ

音楽はひとのものであって ひとを救う錯覚を


そう 錯覚を!

ひとに見せて ひとをひとでなくしてしまうひとなのだから

ああ 音楽はこんなにも

ひとに愛されているのだろう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る