第8話 大人の恋心

8.

" A Busybody.... Oyone世 話焼きおよね "



 私は話している間冷や汗をかきながら、視線を夫や小野寺くんの

顎の辺りを行ったり来たりさせながら話していた、へなちょこ野郎

だったのだけれど、小野寺君は神妙に私の話に耳を傾けてくれていた。


 その後、小一時間私と夫はその場に居続け、4人で一緒に会話を

楽しみながら食事をし、その後、私と夫だけが先に店を出たのだった。


  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 「すごいな・・」


 「え? そう? 」



 私は夫の台詞に、何が? とは言わなかった。

 だいたい何が言いたいのか、予測がついたから。



 「結婚を前提に・・って・・ 」



 「そうだよ・・2~3回目までのデートは気楽に会えばいいけどさ

相手とその先もずっと付き合うって決めたら、その後はそれくらいの

気持でいてもらわないと、女は安心できないわよ」



 「俺たち同棲期間が長かったし、結婚前提っていう台詞も俺一度も

知世さんに言ったことなかったから、今日は焦った。


 もし過去に不安な想いをさせてたなら・・ごめん、申し訳ない。

 俺って朴念仁なんだな」

 


 「ふふっ、でも緒方くんプロポーズしてくれたし・・

あたし、幸せだよ? 」



 「おぉ~、ありがとな。

 俺も、知世・・コホン、知世さんと一緒で幸せぇ~」



 「「笑」」

 「Happy♪ Happy♪」


 踏切の音が鳴る直前、夫が言った。



 「幸せなら手を繋ごっ♪」


 カンカンカンーーーー大きな音が鳴り響き、踏切の遮断機が

降りる中、夫と私は手を繋いだ。


 私と夫の幸福な時間、これからも続いて行けー!



 

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