エキストラ面接(その4)

さらに面接官へのわたしのアピールは続きます。

「家族はみんな、わたしを『愛嬌あってフレンドリー』って

言いますし」

「ご主人がそうおっしゃるんですか? お子さん?」

「子どもはいないので……姑です。エントリーシートに

ちゃんと、親と同居って書きました」


「演技の経験は、ありますか?」

「ESSで英語劇をやったとき、サウンドをさせられたことがあります。FMから効果音をもらったんですが、センス良いねって褒められました。役はもらえなかったけど」

面接官、プッと噴き出しちゃった。


「歌の経験はありますか?」

「声楽家の湯山比呂子先生に、合唱サークルで学んでます」

面接官、なんともびみょーな顔になりました。

湯山先生って、いろんな意味で、

個性(アク)が強いからねえ。

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