カクヨムコン8中間選考突破記念 特別公開

るしあん @猫部

第178話 嵐のごとく Ⅷ ①



 ギャンブラー刑事


 20✕✕年


 増えすぎた違法カジノに業を煮やした日本政府は、ついに民間警察の導入を閣議決定で決めた。


 とある違法カジノ


 この俺、大江戸嵐は、こづかい目的で違法カジノで勝負していた。

 なんせ、元・軍神だからな !

 幸運値が違うぜ !


 負け知らずで稼ぎに稼ぎまくっていたら、違法カジノのスタッフから別室に案内された。

 妹たちや 琥珀姉ちゃん や 龍騎は静かに遊んでいるから目を付けられたのは、俺だけだったようだ。


 別室に案内されると黒服の男が、


「兄さんや、少々やり過ぎたな !

 換金は諦めて、家で大人しくしているんだな。

 それと、今後は出入り禁止だ !

 全く、どんなイカサマをやったんだ。

 喋らないと痛い目にあうぞ ! 」


「フン、此方が負けている時は知らんぷりの癖に、勝ちだすとイカサマ扱いかよ !

 ギャンブラーの風上にもおけないな ! 」


 俺が挑発すると、


「気が変わった !

 コンクリートを抱かせて海に沈めてやるからな ! 」


 黒服達が、日本刀や銃まで持ち出した。

 違法カジノに銃刀法違反、決まりだな !


 俺は得意のヨーヨー🪀を取り出し、その側面をパカッ と開けて黒服達に見せた。


「……さくらの代門だと!

 貴様は、いったい何者だ ! 」


 黒服の問いに対して、


菖蒲あやめ学園3年A組大江戸嵐。またの名をギャンブラー刑事」


流離さすらいのギャンブラーを張ったこの大江戸嵐が、何の因果か落ちぶれて、今じゃマッポの手先。笑いたければ笑えばいいさ。だがな! てめぇらみてぇに魂までは薄汚れちゃいねぇんだぜ!」


 ばーーーん!


 俺のセリフを合図にして仲間たちが暴れ始めた。


 その人数、7人を確認した黒服の一人が、


「そうか、お前たちが噂の『アンラッキー 7』だったのか!


 クソ ! ついていないぜ ! 」


「そう、俺達が 7だ !

 判ったら、大人しく縛につくんだな ! 」


 こうして、この俺 大江戸嵐の活躍で 悪の違法カジノが一つ消え失せた。


 この俺がいる限り、悪は栄えないぜ !






 ♟♞♝♜♚♛♙♘♗♖♔♕


 フゥー、『 YAC 2023 ~ヨムカク・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2023~』の6回目お題『アンラッキー 7』を、やっと書き終えて投稿した俺は熱いコーヒーを飲みながら、次の7回目のお題に考えを巡らせていた。


 違いの判る俺、大江戸嵐が休んでいたら急に勝手にスマホの画面がついて、


「待てど暮らせど、ゲームにログインしないと思ったら何をしているのさ、嵐 !?」


「ヘッ ? ベルが何で俺のスマホに ? 」


 俺のスマホの液晶には、ゲームの相棒である妖精のベルが映っていた。


お母さんスーパーコンピュータ『オモイカネ』に手伝って貰ったからさ !」


 ベルが平らな胸を張って自慢げにしていたが、俺は出来る男だから余計なことは言わないぜ !


「それと、嵐の小説を読ませて貰ったけど、突っ込み処は置いといて、、そのヨムカクのお題 」


「なんですとぉー !」


 ヨムカクのホームページを確認したら確かに過ぎていた。

 締め切りは、3月15日

 今日は、3月17日……二日も過ぎていた !


 ナントォー !


 俺の最高傑作が !

 俺の努力の結晶が !


 俺の姿に呆れている、ベルを残して不貞寝ふてねすることにした。








「ゲームを辞めても、ボクからは逃げられないよ、嵐 」



 不貞寝している俺には、ベルの声が聞こえなかった。



本編 【 邪神が転生 ! 潮来 由利凛と愉快な仲間たち 】

も よろしくお願いします。


https://kakuyomu.jp/works/16817139558169281752





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