国道50号線
伊藤アニマ
第1話 国道50号線
日曜の夜は果て
暴走族は
しらけたロケット花火のように
ねじ切れて
明日が来るとわめいてく
予兆なく
まして
余韻なく失せていく
しんとした
瞼の奥は深く眩む
その凪は
寝台で丸太となった僕の
頭蓋の洞を膨らます
両の目は何処へ向かう
その洞の
昏い水面を追っている
あるいは水中の宙を
頭は甕になり
口いっぱいに膨らんだ
黒い水は揺れている
一滴の無言は吸い込まれ
また凪いだ
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