アンラッキー・セブンスデイ

霖しのぐ

悪魔のゲーム・7日目

 俺は、ひたすらクローゼットの中で恐怖に震えていた。


 日付が変わってすぐ、悪魔にゲームの真実を聞かされた俺は一睡もせず考えた末に――今日1日を自室のクローゼットで過ごすことにした。


 悪魔は言っていたが、自宅、ましてや自室のクローゼットの中にいて起こる【不運】なことなんてたかが知れている。


 このままここで7日目をやり過ごせれば、俺はゲームに勝ち、晴れて500億円を手にして大金持ちになれる。ジッと息を殺す。


 心臓はひたすら早鐘を打ち続けている。今は何時だろうか。震える手でスマホを操作すると、まだ13時半。あと10時間半耐えなければならない。


 でも、あと10時間耐えれば。


 その時、ピンポーンとチャイムが鳴る。心臓が止まりかけた。無視する。すると何度も何度も鳴る。それでも無視する。


 家族なら勝手に入ってくるから、どうせなんかのセールスだろう、とたかを括っていたが、しばらくするとガラスが割れる音がした。


 足音が家の中に響く。1人分じゃない。おそらく複数だ。あちこちのドアを開ける音。階段を上がる音。そして、またドアを開ける音。近づいてくる足音。一気に明るくなるしかい


 にぶいおと。2かい、3かい、なんども。


 めのまえは、あかく、くらく

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