夢を綴る

鳥兎子

・鉄塔に紫陽花


田圃に、小さな山が疎らに続く。

 

田圃の中の鉄塔に、紫陽花が生けられている。淡い空色に、萱草かんぞう色。薄緑色の花枝が鉄塔の隙間に余すことなく生けられて、新たな木のようだ。金属の幹なのに。

 

コンクリートの田舎学校の軒下から見る、田畑の水鏡は煌めく。潟も。木の看板に、潟の解説がある。

 

軒下の影は切り絵のように黒い枠だからこそ、田舎景色は綺麗に強調されるのか。




 

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