第二話
私こと神宮寺結愛は今現在授業中にもかかわらずある男の子を眺めていた。
彼は黒板を見るより窓の外を見ていることの方が多いと思う。かという私もそんな彼のことを頻繁に見ているのだが(笑)
授業をちゃんと受けていないのを見ると彼の成績が心配になるが、なんと彼は毎回10位以内には入っている。
私「彼に教えてもらいたいなぁ~」
思わず口に出てしまった。誰にも聞かれてないよね??
彼に初めて会ったのは、去年の委員会だった。あまり積極的ではなかったが偶然図書委員が空いていたらしくあまりものというかたちで私はその委員会に入った。
ペアは運動部の人でじゃんけんに負けて決まったらしい。委員会の当番の日、案の定彼は私に何も言わずに部活に行ってしまった。所謂さぼりだ。
ある日の放課後。私に運命の出来事が起こった。いつも通り一人で図書室の仕事をしていた私、その日は本の蔵書点検を先生から任され結構な重労働をしていた。疲れながらも一つでも多くの本の点検を終わらせたかった私は高いところにある本もやろうと思い脚立をつかい作業していた。
疲れていたことと本が重かったことが重なり私は脚立からバランスを崩してしまった。床にぶつかると思い私はとっさに目をつぶった。その瞬間私の体は床にぶつかることなく静止した。
どうやら助かったらしい。目を開けるとそこには、私のことを心配そうに見つめる男の子の顔があった。そうなったのもつかの間、私は急なことで恥ずかしくなってしまいすぐに目をそらして立ち上がった。
感謝を言おうと思ったがさっきの光景が頭に浮かび私は何も言えないままその場から立ち去ってしまった。
その日の夜、私はその男の子のことを考えては寝られずにいた。
私「お礼を言わないで帰ってきてしまった。」
どうしてこんなに胸が熱いのだろう。こんな気持ち初めて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます