ガチャと奴隷と異世界ゲーム Qモンスターが歩き回るヤバい世界になりました。どう生きればいいですか? A異世界ガチャで美少女奴隷を当てましょう。そうすればボッチでも素敵な終末ハーレムライフを送れます!
第39話 “大丈夫! 恩恵はあったから!”、【マナスポット】発見の報酬、そして新たな称号
第39話 “大丈夫! 恩恵はあったから!”、【マナスポット】発見の報酬、そして新たな称号
「……ご主人様、大丈夫ですか? どうかなさいましたか?」
意識が戻ると、今度は直ぐ目の前にソルアの顔があった。
しかしちゃんとソルアは目覚めている。
……言葉の内容からすると、異常があったと思われてるのは俺の方らしい。
「ああ。悪い。……えっと、二人からはどう見えてた?」
そう口にした途端、二人は顔を合わせて深刻な表情になる。
「……大丈夫? マスター、なんだかボーっとしてたみたいだけど」
「はい。一瞬でしたが、目を開けたまま固まっていらっしゃって……」
なるほど、一瞬の間だったらしい。
ただそれでも見ていた側としては違和感があったのだろう。
……ちなみにファムからはどう見えてた?
≪えっ? うーん……まあ確かにちょーっとご主人、動かずに固まっちゃったなぁ~って感じだった≫
つまり俺は通信制限でもかかった機械みたいだったらしい。
「大丈夫。ただ一瞬だけ、なんか変な光景が見えてな。……そういえば、二人はどうだった? 【マナスポット】の恩恵」
今度は二人して困ったような顔になる。
どこか申し訳なさも感じるような表情だった。
「えっと、その……具体的な恩恵は、特に、ありませんでした」
とても言い難そうにソルアが切り出す。
「……うん。ごめんなさい、私もなの」
まるで自分が大きな失敗でも犯してしまったように、アトリも続いて謝罪した。
……あぁ、なるほど。
二人には、その可能性を縛り付ける
「いや、謝ることじゃない。――多分、恩恵はあるんだと思う。ただ、今は気づけてない力ってだけなんじゃないかな」
「えっ、そうなのですか?」
「うーん……私たちには全然そんな実感ないけれど」
アトリは自分が何かを見落としたんじゃないかというように、体のあちこちをその目で確認していく。
あるいは身体能力的な変化がないかどうか調べるためだろうか。
背伸びをしたり、前屈したり、さらには体を後ろに反らしてみせたり……。
……あの、アトリさん?
あっは~んでうっふ~んな大人ビデオが沢山ある場所ですよ?
そんなドエッチな空間でドエッチなポーズばっかり、俺の目の前でしないでもらえませんこと?
偶然とはいえ、さっき君たちの凄い肌色な姿を見ちゃったばかりなんだから、余計に意識しちゃうでしょう。
胸とか、脇とか、太ももとか、お尻とかさ。
反射的に目が行っちゃいますから、本当やめてください。
「あっ、なるほど。実際に動かしてみないと分からない可能性もありますよね」
ほらぁ~!
ソルアが真似しちゃってるじゃん!
ソルアさん、君は特にスカートが凄く短いんだよ。
見えちゃうから前屈はダメ、絶対!
「いや! だから、今直ぐは多分わからない恩恵なんだと思う。でも気にしなくても大丈夫。ちゃんと【マナスポット】のエネルギーは受け取ってるはずだから」
そうして誘惑するような動きを無自覚にしていた二人を、強引にでも納得させる。
大人な雰囲気漂う空間で、大人な事態へと発展することを何とか防いだ。
「はぁぁ……ん? あれっ、メッセージが来てる」
何の感情から来るかわからない溜息を吐いていると、視界の端に新たな通知が来ていることに気づいた。
<新たなメールを受信しました。新着メール:3件>
運営からの新たな知らせだった。
□◆□◆ ◇■◇■ ■◇■◇ ◆□◆□
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11 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:ワールドクエスト“一番最初に【マナスポット】獲得”のクリア報酬贈呈
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10 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:【マナスポット】獲得の報酬贈呈
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9 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:
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「おぉっ! 早速か」
“報酬贈呈”という文字が見えたため、開封するのが楽しみだ。
「えっと、これからちょっとメール確認するわ。二人もファムも、その間自由にしてていいから」
「あっ、はい。わかりました。……アトリ、じゃあ」
「う、うん。そうね――」
二人はアイコンタクトだけで何かを伝えあった。
そして俺の目を気にしながら離れていく。
……何をしに行ったのかは聞かないでおこう。
≪多分、またエッチなのを見に行ったんだよね! ボクもついて行こうっと!≫
……ファムゥゥ。
だからそれは言葉にするなっての。
全く……。
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9 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:
つい先ほど、
【異世界ゲーム】開始後、初の【マナスポット】獲得者となります。
生存者が【マナスポット】獲得に成功したため、生存者の方全員に報酬をご用意いたしております。
このように【マナスポット】は生存者のどなたかが獲得するだけでも恩恵を得られる大変重要なものです。
一方でモンスターが獲得してしまった場合は、生存者の皆様の
是非今後も奮って【マナスポット】の獲得にご参加ください。
報酬:
100Isekai
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「おぉ~。全員に報酬か。気前がいいな」
今までも報酬をもらってきた身としては、正直100Isekaiだけだと大喜びするほどの物とは思えない。
でもこれは俺だけに贈られたものじゃなく、“全生存者”への報酬だ。
そう考えると、まあこんなものかと納得できた。
「でも、なぁ……」
だが俺としてはやはり、ソルア・アトリ、そしてファムの皆で。
命のリスクを負った上での結果、【マナスポット】を得られたと思っている。
なので、あの新聞販売店で見た“SOMA”という生存者は別として。
何も努力していない生存者に100Isekaiをやるのは、少し思うところはある。
「……でも考え様か。これでさらに大義名分を得たと思っとけばいいか」
少しモヤっとした気持ちには蓋をして、前向きに考えることにする。
こんな世界になった以上仕方ないことだが、色んな行動をする際うしろめたさを覚えることも少なくなかった。
だが他者の、他の生存者の利益にも繋がるんだとなれば、心の負担もまた少し軽くなるだろう。
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10 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:【マナスポット】獲得の報酬贈呈
“TOKI”様。
【マナスポット】獲得、誠におめでとうございます。
既に獲得されて実感されているかと思いますが、【マナスポット】はそれだけでとても大きな力を得られる極めて重要な地点です。
それゆえモンスターにも常に狙われており、奴らに奪われると皆様の生存に大変不利に働いてしまいます。
そんなある意味危険な場所ともいえるでしょう。
ですので【異世界ゲーム】では【マナスポット】を獲得された
ゲームでの生き残りにご活用ください。
選択報酬:
①1000Isekai
OR
②次の【マナスポット】の“情報 中”
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「うぉっ!」
これは凄い!
どっちも欲しいぞ。
えっ、メッチャ悩むんだけど……。
この【マナスポット】を発見するのに費やした投資を現金で回収したいのなら①だ。
だが【マナスポット】の恩恵を実感した以上、次の【マナスポット】発見を最優先したいと考えると②も全然あり。
「うーん……でもやっぱり“今は”金かな?」
ここに来るまでにカード分を除いても既に950ものIsekaiを消費してしまっている。
必要な出費だったとは思うが、今後もまたIsekaiを消費してガチャを回していくことになる。
取り戻せるのなら取り戻しておきたい。
それに昨日・今日の午前なんかは【マナスポット】発見を急がなくても、特に支障なく過ごせた。
絶対に優先しないといけないわけじゃないからな。
<――選択報酬 ①1000Isekai に決定しますか?>
はいを選び、報酬を確定させた。
現在保有Isekai:2400
□◆□◆ ◇■◇■ ■◇■◇ ◆□◆□
「よし」
お金を使いすぎると懐が寂しく感じる性質だったからか。
1000も増えると凄く安心感があるな。
「さて、最後はっと――」
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11 差出人:【異世界ゲーム】運営
件名:ワールドクエスト“一番最初に【マナスポット】獲得”のクリア報酬贈呈
おめでとうございます。
【異世界ゲーム】開始後、一番最初に【マナスポット】を獲得されました。
クエストのクリア報酬を贈呈します。
ゲームでの生き残りにご活用ください。
報酬:
称号:
=====
「おっ、称号だ」
“施設の王”以来か。
「……でも名前が微妙だな」
“旗を立てる”ということをよく“フラグを立てる”みたいに言ったりする。
こんなボッチで彼女もいたことない奴に、ラブコメ主人公みたいな称号を贈りやがって。
何かの皮肉かと言いたくなる。
<
[
①旗数1本:1日につき旗数×100ダメージ分だけ、旗が称号所有者のダメージを肩代わりしてくれる。
②旗数2本:????
③旗数3本:????
④旗数4本:????
⑤旗数5本:????
⑥旗数6本:????
⑦旗数7本:????
「うっわ、称号凄いな」
2本目以降の恩恵は、そりゃ2本目をまだ獲得していないのだからわからない。
でも1本目の恩恵を受けられるだけでも全然違う。
「旗を立てられる……こうかな? ――うわっ、凄い旗」
【マナスポット】があった空間。
今はもうあの黄緑色をした渦は消えてしまっいた。
そこへ念じると、代わりに灰色をした布地の旗が出現した。
床に直に突き刺さっている。
これが称号のいう
「こりゃ回避+耐久のタンク方向まっしぐらだな」
ファムがくれる【フェアリーシールド】が50ダメージ分を肩代わりしてくれる。
そしてホブゴブリンから奪った【身体硬化】で耐久がグッと上がり、そもそもの受けるダメージをグッと少なく出来た。
そこにこの称号の効果で、更に100ダメージは1日1回無効化ときた。
……うわぁ~。
本当【マナスポット】って獲得するだけでこんなにも恩恵だらけなのね。
一度知ってしまったら、もう知らなかった頃には戻れない。
この快感――
「……いや、何アホなこと考えてんだか」
やっぱりこの大人なえっちいビデオに囲まれた空間がダメなんだって。
うん。
メールの内容を確認し終えた今となっては、他にやるべきことも無く。
早々にこの場を離れるべきだと判断する。
そうして3人の元へと向かい、帰路へと就くことにしたのだった。
「あっ!? ごっ、ご主人様!?」
「なっ、なななな何も! 私たち、何もいかがわしいことなんてしてなかったわ!」
……いや、ソルアもアトリもそんなに慌てなくても。
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