第41話 兎佳子の逆葬儀 6
「なあ、
「
「そうか?」
「そうなんだよ。そして君は
「そうだよなあ」
「それがわかっているのなら、君は正しかろうがなんだろうが、謝るべきなんだよ」
「いやだからさー、ずっと謝ってんじゃねえか」
「だからそれは誠実さが足り——」
「もーわかんねーよぉ!」
取り留めもない話だった。
「あれはわざとじゃあないんだけど、でも俺が悪かった。ほんと、出ることしか考えてなかったから、焦ってたんだよな。いや、全部言い訳になっちまうよな。ごめん。反省してます。すみませんでした」
「違う」
「な、なにが?」
「
「あー、えーっと、だからつまり、生きてて良かったーって言う……うれし涙、的な感じか?」
コクコクと頷く。
「そっか、なら良かったわ。ははっ」
「でもスカートの中に頭突っ込むのはおかしいと思う」
「いやだからさぁ」
ごそりっ。
と、
「ふぁああぁ」
大きく伸びをしながら、
「
「ん? あー、ローギおはよう!」
いつもと変わらない調子に、最悪の事態は訪れないということを察する。
「ウルカ、ローギ、逆葬儀お疲れ様。ありがとうございました」
ブンッと元気よく首を振って、お辞儀をした。
「おかげで全部思い出したよ。ローギ、まず先に言っておくと、あたしは死なないよ。安心して」
「でもやらなきゃいけないことがあるの。だからここでお別れしないと」
「それは、俺が手伝えないことなのか?」
彼女は首を振って、それから捻った。
「うーん。ローギが首を突っ込んでも、多分ローギが面倒なことになるだけだよ。あたしが個人的にルエを助けたいってだけだし」
「じゃあそのルエってのを助ける手伝いをさせてくれよ」
「なんでそんなにしてくれるの?」
「なんでって……」
「友達だから、なんじゃないの?」
「あ……ああ、そうか」
「別に難しく考えることなかったな。俺は
「じゃあ、代わりにあたしが知ってること、今取り戻した記憶を全部話すよ」
「あたしは、
耳慣れない言葉だった。
「人工? って、あの人工芝とかの、人工か?」
「そう。
あまりに突飛な言葉に、一同困惑を隠せない。
「あたしは二年前に親に売られて、ラボに買い取られたんだ。そこで
「だからあたしはこれからラボに戻って、ルエを助ける。あたしを逃がしたルエは、きっと今酷い目に遭っていると思うから」
その言葉に、
「と言うことは、彼女が君の穴埋めに
「もしも
「でもルエは、ラボは国の機関だって言ってた。逆葬儀屋は、国から命令されて
「その、ラボについて、もっと知っていることを教えてくれないか?」
「先ほど
「ラボは、あたしみたいに
「なるほど、死を気にする必要のない兵隊の肉弾戦ほど驚異的なものはないわけか。
「もしも
問いかけながらも、
「僕か」
せっかく作った無敵の兵隊も、葬儀屋の
「これは、私の予想でしかないが、
これならば今までの意見の食い違いも納得が出来た。
「じゃあもしかして、
「正しくは、
「ってことは、ラボは
パシンッ! と自分の掌と拳を叩き合わせて怒りをあらわにする。
「
「あの……もしかして、
「そうだよ。どうしてわかったの?」
「わたし、もしかしたらラボの人に
おろおろとうろたえだした
「落ち付け。もしもお前から情報が洩れちまったんだとしても、それはお前のせいじゃあない。悪いのは俺らじゃなくて、裏でネチネチわけわかんねえことやってるラボの連中だ。俺らに出来ることは、そいつらぶっ叩くことだ。な?」
「えっと、つまり、ローギもウルカもリジンもロマも、みんな手伝ってくれるの?」
「最初はそのつもりだった。でも、今は違うぜ、
「え」
ようやく仕事を終えた太陽が、
「俺らにはもうそいつらをぶっ叩く理由が出来た。お前は俺らの戦いに、付いてくればいい。そんで、ルエを助け出せばいい」
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