階級制度と少女の軌跡

ぷれぷれ

浮世闊歩編

序章

第1話 幻想列車

 とある世界にて、その世界のすべての大陸及び国を通っている列車があった。その列車は少々特殊で普通の列車は地面に轢かれた線路の上を走るがこの列車は地面ではなく空を走り線路が轢かれていないところでも自走する。汽車と言うよりも車に近い性質を持っている。誰が何の目的で走っていて誰が管轄しているのかすべてが謎に包まれている列車。


 その列車は普段は姿を隠しながら走行しているため一般人が見ることはできないが死期が近い人間にのみ見えてその人の前に現れるという。いわば都市伝説の列車として名を馳せていた。


 そして、その列車の性質として一度列車に乗ってしまうとこれより起こりうる何らかの重大事件を解決すると願いを一つ叶えられるということを報酬に1回以上問題を解決するまで降りれなくなる。一世一代のギャンブル的要素のある列車だ。


 これより紡ぐ物語は一人の労働階級に属する女性がカースト差別に塗れた不条理な世界を変えていく物語である。

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