(二)-19

 ジョージは「ヤバイ!」と声を上げ、慌ててAPオートパイロットのスイッチを切った。そして操縦桿を握るとそれを左に倒し、船を左旋回させた。

 その後、シュンたちから連絡が入った。

「俺たちは先に行くぞ。チェックポイントは『小惑星八八七九八号』にある。そこへ向かえ。この小惑星帯をゆっくりと横切っていくらしい。レーダーを使えば発見できるハズだ」

「了解した。ありがとう、シュン」

「気にするな。木星で会おう」

 そうして通信を終了した。

 レーダーに映るエドモントン号の機影は加速して、少しずつジーメン・ダンセカー号と離れていった。


(続く)

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