第29話 文化祭後編
「「え?」」
僕と
金髪の彼女は腕を組み、その生まれ持った金髪をしならせて仁王立ちしている。
彼女は目を細めて僕のことを凝視する。細めてるせいか、目つきは良いとは思えない。
「あんたがあきの彼女?」
「はい!」
「そもそも違うから!」
「あ〜きくん?」
「あきくんって言うのですね、じゃあ私はあーくんと呼びますね」
どこかの
「あきくんちょっと座って?」
「え?もう、ベンチに座っているけど……」
彼女は地面に指を刺して、
「正座」
「はい……」
僕は彼女の顔は笑っているのに内心は怒っているのが怖くて目の前にベンチがあるから地面に正座をさせられた。
状況がわからず、金髪の彼女も困惑している。
「あなたも!」
「これがセイザですね?意味もないのに座らされて最終的には足が痺れる!」
彼女のセンスは狂っているらしい、喜んで彼女は僕の隣で正座をする。
「そもそもこの子はだれ?彼女じゃないなら」
「僕も知らない……」
ストーカーは伏せといた、
「じゃあ、金髪のあなたに聞きますが彼女じゃないならなんなんですか?」
「いえ、私たちは前世で結婚をして繋がっている思想相愛です!」
あ〜痛い子だ。高校一年生の僕からすると彼女は厨二病が抜けてない可能性がある。僕たちより身長が高いだけで中身は普通に中学生かもしれない……。
「あきくん?」
そんな彼女に憐みと困惑の顔で僕を見ないでよ。僕も知らないから。
「あきくんも私と驚いてたし信じてあげる。じゃあ行こっか?」
触らぬ神に祟りなし。
「日本のアニメのキャラクターから学びました! 私日本のHENTAI文化をもっと学びたいです。あーくん!案内してください!」
「変態文化は学ぶな!あと、あーくん呼びも辞めて!」
「本当にこの子何なのよ……」
「さくらさん。一緒に行くのはダメかな?」
「あとで補填するから!」
彼女は指で髪をいじりながら、顔を斜めにして正面を向いてくれない。
「それなら……いいよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます