第29話 春分の日/『春分の日』

かつてはお墓参りも億劫だし「ぼたもちよりケーキがいい」と思っていた。

年度末の忙しい時期に祝日が組み込まれることで調整が大変になる……と

お彼岸を厄介者扱い。


人生半世紀も過ぎると、二十四節気に情緒を感じて自然を讃え慈しむ心が出てくる。齢を重ねることも悪くないと昼と同じ長さの夜に思う。



◆3月21日は「春分の日」/2023年3月21日作

#140字小説『春分の日』

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