2023.4.22 粉瘤でまともに歩けない。

 二日前に、足の付け根に、虫刺されができた。かゆいな、と思っていたら、昨日はもう腫れて、歩くのも座るのも痛い。おそらくこれは粉瘤だ。


 二・三年前から、ストレスがかかると、おでき(粉瘤)ができるようになってきた。

「病むべきか、辞めるべきか」レベルのストレスを職場で感じると、たいていその月には粉瘤ができる。毎回のことだが「虫刺されかな? かゆいな」と思っているうちに膿がたまって、歩くこともままならなくなる。ひどいと眩暈や吐き気がしてきて、医者に抗生物質を出してもらったりするはめになる。


 初めて粉瘤ができたのは、仕事が忙しくバタバタしていた年末で、「あれ? これ病院行かないとムリじゃね……?」と自覚したのが年末年始の休みに入ってからだった。当然近所の病院は開いておらず、病院が開いたら行こうと思っているうちに悪化。中身が破裂した。足をひきずって行った休日診療の病院でも「今はできない」と言われ、結局、一月四日の初出勤後に予約を入れた病院で眩暈がするなか内服薬を出してもらうまで、足を引きずったままの正月になった。


 ゴールデンウィーク前に病院で粉瘤を取ってもらったほうが絶対にいいので、明日は病院の予約を取った。


 先日、確かに職場でストレスはかかったのだが……。


 同僚二人がかりで、お前の教え方は緩すぎる、もっと派遣さんに圧をかけろというお叱りを受けた。アンタのやってるのはお友達ごっこなのよ、使えないヤツは切るつもりで行くのだから、同じ意識でいてもらわないと困る、と。派遣さんにはおそらくその会話が聞こえていて、あとから「凄い口調で色々言われていたけど大丈夫でしたか?」と聞かれた。他の方々からの圧が強くて職場に来る前に腹痛がある、職場の悪夢を見る、強い口調で言われると頭に入ってこなくて困っている、銀色さんのやり方は間違っていないから変わらないでほしい、とも言われた。

 銀色さんが一緒だからまだどうにか、いようと思うけれど、いなかったらちょっと……という話をその派遣さんにされた事があるし、正直、次々と人が辞めていく会社にまだ来てくれてる時点でいい派遣さんだと思うのだが。なぜ食事もまともに取れなくなる人が出るほど追い詰めようとするのか、本気でわからない。

 アナタだけ優しく対応するから、みんなアナタに聞きに行くでしょ! 何度も同じこと聞くなって怒りなさいよ! 前に言いましたよね? とか言え、というのだが、同じことを何度も聞かれたとは思わない。前に教えてもらったことに似ているけれど、その時とはココが違うから、違う対応をしなくてはいけないのでは……と不安になって、確認しにきているのだ。

 けっこう言い合っていたように思う。

 前にストレスで辞めた派遣さんは、「わからないことを聞かないで間違ったら怒られるけど、聞いたら聞いたで怒られる、怖くて聞きに行けない、声がかけられない」と言っていた。

 すぐに辞めてしまうかもしれない相手だからこそ効率的に教えて人を使わなければいけない、というのはわかるが、圧をかけすぎだし態度に出しすぎだ。使える人に育つ前に潰れて辞めてしまう。

 何度も同じことを聞いてくるなら、そりゃ教え方が悪いので、別の教え方すりゃいいだけだ。私が教え方を工夫するべきだっていうのは同意だけど、私の教え方が下手だっていうならなおさら、「何度も聞くな」と私が言ったら詰むだろうに。

 数日前に入ってきた派遣さんにも、ストレス感じてる派遣さんにも聞こえる場所で、ギスギスした会話を強い口調でしようとするのも反対だ、だが……裏に呼ばれて個人攻撃されるのもそれはそれで、私も限界だ。


 また派遣が辞めてしまう、と旦那に愚痴ったところ、会社辞めて良いと言われた。

 少し前にこの人たちのやり方に限界を感じて、上に相談に行った話もしていたから。


「三年前から、言ってるよ。人間の問題で病むようなら、しがみつくような会社ではないよ。病むぐらいだったら辞めていい。毎回派遣さんとの間で板挟みになってる。車は売っていい、仕事は辞めていい。辞めていいという気持ちで動いていい」


 実際、今週はその口論があったあと、隣に新人派遣さん、前に口調のきつい同僚Aという席順で、頭が真っ白になってしまった。自分の理解力がガクッと落ちて、同僚が言っていることも頭に入ってこないし、仕事が手につかない。派遣さんを使える人にする前に、私が使えない人なんですけど……、という気持ちのまま、比較的頭を使わなくていい仕事をし、新人さんに教えた。

 翌日は隣に新人さん、真後ろに口調のきつい同僚B。後ろから見張られているようなポジションだった。

 電話対応中に言葉が出づらくなったので、抗不安薬を飲んで仕事した。机の引き出しに、メンタルクリニックで出された頓服の薬を置いていて、過呼吸が出そうだったり、声が出なくなりそうなぐらいキたときのお守りになっている。

 その後、派遣さんにどう教えていくかを話し合おうという会議が突然発生したときも、ちょうど薬を飲んでいたおかげで、症状は出なくて済んだけれど、……。


 前日、病むぐらいなら辞めていいと旦那に言われた時、今回のは病むほどではないけど……と思ったのだが、ごく軽い薬ではあるけれど、無いと仕事できない程度には翌日にはきていたわけで。何か感じ取って旦那もそう言ったのかな。


 問題は、この職場が、いままでいたどの職場よりも「マシ」だ、という現実だ。


 声が出なくなって辞めた職場はほかにもあるし、私以外の派遣さんが全員ストレスで辞めてしまった職場もある。正社員の訃報が回ってきて、「これ、またストレスとか過労だよね。本社に行くとこうなるから、支社にいたほうが断然いいよね」なんて話している正社員の会話を聞いたこともある。私がそういう会社に縁があるのか、日本にそういう企業が多いのか、どっちなんだろう。

 私は、どこに行っても環境自体は似たり寄ったりだ、自分が対処法を見つけるしかない、と思ってしまっているのだ。


 たぶん他の職員から何か聞いたんだろう。課長は会議で「派遣さんも同じ部の一員として大切にしましょう」ということもチラッと言ってくれたし、パワハラの講習をしてほしいと言った時も、上は実際に動いてくれた。

 そういう意味で、他の完全ブラック会社より、数段良い会社ではある。ホワイトになろうと努力しているというか。


 職場のストレスと、粉瘤ができる時期はいつも重なる。今回は、あれのせいでなったというよりは、その前あたりから忙殺されていて不摂生していたからだろう。


 今週末は「小説書きさんと、ふたり」の小説を書くために、そして娯楽の為に、現地をおさんぽ予定だったので、旅行雑誌を買ってある。るるぶ鎌倉!

 今週末の現地おさんぽがつぶれて惜しいが、歩くのが痛いのだから仕方がない、旅行雑誌を読んで、書けるシーンを書く予定だ。

 病院、新宿なんだけど……。時間と足の痛みに余裕があれば、百合カフェにお昼かオヤツを食べに行くかも……しれない。痛いからなぁ。無理かもなぁ。

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