聖杯探索

雨のやまないこの街は 僕たちには最適だった

だって太陽が見えないから

朝も夜もない

だからこの生は途切れない


雨雲の切れ目を 君は探しにいった

だって太陽が見たいから

そう言って笑った


死ぬつもりかい そう言ったけれど

君は答えた どうしても見たいのだと

命をかけるほどなのかい そう言ったけれど

君は答えたんだ

この願いが叶わなければ 死んだも同じだと


身を灼く願いのない僕は 今日も雨の街で生きる

朝も夜もない

生も死もない

この惰性は途切れない


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