2024/4/9 実家と蛇の夢

 実家の景色が少し昔に戻っている夢だった。


 近くにある空き家を改装して新しくそこで暮らしていると、あちこち改良増築できそうな場所が目につき、親にそれを伝えると首を横に振られていた。


 後のことを考えないと。そんなことしてる余裕はない。


 敷地があるのに何もしない方がもったいないし、何かあった時困らないかな?


 そんなことを考えながら窓の外から何もない敷地を眺めていた。


 親は後のことを考える、何かあった時のために備えるといっていたけれど、具体的に何がどうとかは言わなかった。


 私を一人で残してしまうことを考えているようだった。


 何かあった時のためと頻繁に言っていて、それがかえって私を不安にさせていた。




 夢が切り替わり、蛇を飼いならして仲良くなりに行く夢だった。


 どこかの池を縄張りにして繁殖している蛇の卵を確保しに行く仕事をしているようだった。


 孵化した時から一緒に過ごすと飼いならすことができるらしく、飼いたい人たちがたくさんいるらしかった。


 池に着くと、蓮のように巣が水面に浮かんでいて、その中に大きな卵が一つ、細長くて小さい蛇が大量にわらわら群がっているのが見えた。


 卵を見つけられても盗るのがとても大変だった。


 ようやく一つ盗ることができたけれど、お願いされた数には足りなかった。


 水面に浮かんでいる巣にはもう卵はなく、水中にも巣があるのが見えたので潜ってみることにした。


 酸素ボンベがないと息が続かないくらい深い池だった。


 それでも、潜れるところまで頑張って潜った。


 水中の巣に近寄ると、ゆらゆら揺れている水草だと思っていたのが全部水に揺れている蛇で、卵がないか調べてみたけれどひとつもなかった。


 頼まれた分は無理だな。


 あきらめて帰ろうと水面に顔を出していると、大きな鳥のようなドラゴンのような生き物が舞い降り、私を空の巣に押し倒してきた。


 食われるかな。


 死んだ、殺される。


 そう思って目を閉じると、そいつは私に顔を擦り付けとても懐いた様子だった。


 コカトリスのような、ドラゴンのようなその生き物は蛇が成長しきった姿だとみてわかった。


 夢の世界で手に入れて来いと言われた蛇は特別な蛇で、成長しきるとこの姿になるから欲しがられているのを、目の前にいる生き物を見た時に理解した。


 ただ、どうして懐かれてるのかがわからなかった。もしかすると、昔仲良くなった蛇なのだろうか?


 私の右手に翼を重ねているその生き物はすごく嬉しそうに、愛おしそうに顔を擦り付けてきて、嫌な感じはしなかった。


 空いている左手でそっと頭をなでてやると猫のように喉を鳴らし、さらに嬉しそうにしてくれて、なんだか心が満たされて温かくなってくるのを感じながら目が覚めた。

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