ゼロ概SS 3章 本田未咲 VS 月城雫 延長戦!
すみか@小説家
if お昼休みの〝対峙〟さあ その続きを始めようか
ガチャリ
屋上の 出入り口の扉が 唐突に開くと
1人の小柄な女の子が そこから入って来た!
誰?
「明石さん ココで少し待っててね 直ぐ終わらせて来るから…」そう言うと 本田さんは立ち上がり
入って来た子の方へと歩みを進めて行った
え?
コチラに向かって 歩みを寄せて来る 1年の女の子
胸元のリボンの色が 青色 な事から そう分かった
本田さんは近づいて来た相手に向かって
「何の用かな? 月城さん」
少し強い口調で そう言葉を口にした後
「言わなくても わかっているのでしょう?」
月城さん? と呼ばれた 誰か が何か言った
と 思っていたら
2人の距離が約2mを切った所で
本田さんは 自分の右手の拳を握り
月城さん?と呼ばれていた
小柄な1年の女の子に
その拳で顔面を殴りに イッた!
え!?!?
か と思うとチビっ子はそれを躱し 本田さんの右腕を両手で掴む も 本田さんの右膝が女の子の溝落ち辺りに決まり「ッ ぐっ…」と彼女は 少し顔を顰め
よろける
少し よろけながらも脇腹を押さえ チビっ子は立っていた 勿論 本田さんも立ってはいたが右腕が折られたのか ? 見たコトの無い方向に曲がっている
あたし「ッ… 本田さんッ!」
ベンチから立ち上がって 駆けよろうかとしたが
本田「明石さんッ!!コッチには来ないでッ!!」
そう 強めに あたしに言い放つと
あたしは その気迫に負け 立ったまま
足が棒の様に固まって動くコトは
出来なくなった…
あたし「… ほ … 本田…さん…」
「…月城さん チョット 止めてくれるかな?コレ 痛いんだよねぇ」右腕をダラりと ぶら下げ 本田さんが 彼女にそう言うと
「狂ってますね?…その状態で… 自我を保って
いられるなんて…」
本田&月城
「…お互い様じゃない かな?」ニッコリ
「肋骨 逝ってるよね?4本は折ったと思うけど?」「…ッ 3本です!!」そう言い放ちながら
チビっ子は本田さんに駆け寄り 身体を少し浮かせ 右脚を高く上げると体をひねり脚を大きく回転させ 本田さんの左側頭部を狙いにいッタ!
あ パンツ見えた Σp[◎]ω・´) パシャッ!
本田さんは折れていない左腕の甲で それを防いで
少し弾くと そのまま 左手で チビッ子の脚首を掴み
相手より背丈のある分で身体を浮かせずに先程の
彼女と同じ様な動きをして 相手の左側頭部へ高く上た右脚をクリーンヒットさせる! 彼女の小柄な身体は屋上のフェンスの所まで弾き飛ばされ 叩きつけられると「…ッ ぐっ… ッ…」堪えたような悲痛な声を溢して フェンスを背にぐったりしていた
目にも止まらぬ 攻防戦が一時停止したかと思うと
キーンコーン
お昼休みの終わりを知らせるチャイムの音が屋上に 鳴り響いて
そして 鐘の音が鳴り 止むと
そこには
金網のフェンスに もたれ掛かりグッタりしている 小柄な1年の生徒 と 右腕の骨が折れて腕が曲がった状態でも平然と立っている本田さん……
一体 この状況は何だ……
あたしが どうして いいのか わらないでいる中
1年の子は まだ 意識があるのか? 2人で会話を
し始めた
月城「…ッ そろそろ… 時間じゃ… ないですか?」
本田「そうだねぇ お昼休み も 終わっちゃったし」
本田「それに コノ 腕じゃ 教室には戻れないかな」
月城「ッ… なら もう この場から… 立ち去った方が良ろしいのでは… ありませんか?」
本田「そうは いかないよ あなたを このまま ココ
に……ッさんと一緒に 残していくなんて…」
月城「… では どうしますか?」
本田「う〜ん そうだな〜 …………」
本田「あなたを 殺して 私も死ぬ って言うのは
どう… かな?」
月城「…………」
月城「ッ … あまり…良い選択だとは…思えませんね…」
本田「そうかなあ? じゃあ 月城さん あなたの提案でも聞かせて貰える?」
月城「…… お互い … 深手を負って… いる訳です
し… 2人で この場を… 去る… と言うのは?」
本田「………」
本田「… その提案は 今は呑み込めないかな…
フフフ これで交渉は決別したね… それじゃあ さっきの続きを始めよッか ツキ シロ さん」
月城「… ッ ハァハァハァ こうなってしまっては… 仕方ないですね」
月城さんと そう本田さんに呼ばれる 彼女は
左側頭部を左手で押さえたまま 覚束ない脚で
立ち上がっ た
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