鈴木よしお地獄道(一巻)

埴輪庭(はにわば)

鈴木よしおと呪いの家

 ◆


 S県某所。


 ベッドタウンの一角にその一軒家はあった。

 庭付きの一戸建てで、とある理由により全面リフォーム済みの家屋だった。


 表札には『中尾』とある。


 都心までアクセスが良く、最寄駅まで歩いて10分程度という立地は悪くは無く、一戸建てを建てようとすれば相場では5千万円台後半から8千万円はするだろう。


 その家屋は中古だったが、相場の半分を切る値段で販売されていた。


 価格破壊といっても過言ではない。


 結婚をして数年が経ち、子供の事を考えるとやはりマイホームを…と考えていた中尾洋介は嬉々として購入を決めたが、それが破滅の始まりだった。


 ◆


「へえ、結構綺麗だね!」


 中尾美紀は笑顔で隣に立つ夫に話しかけた。

 夫である洋介も頷き、なにか感慨深そうな様子でマイホームを眺めていた。


「曰くつきだって言われてかなり迷ったけどさ、全面リフォーム、そしてお祓いの代金も持ってくれるっていうんだからな」


 洋介の言葉に美紀はうんうんと頷いた。

 洋介も美紀も、幽霊なんて欠片も信じていない。


 大体、死者が化けて出るのだったら大戦を経験した日本はどうなるのだ。

 そこかしこ幽霊が出ていないとおかしいではないか。


 それが洋介の持論であり、美紀も全面的にそれに同意していた。


 だからこそ、曰くつき…つまり、事故物件であっても金銭面での優遇を見て購入を決めたのだ。

 とはいえ、体裁のようなものはある。

 事故物件を購入したと後ろ指を差されるのはある程度は仕方ないとはいえ余りいい気はしない。


 そこで物件を処分したい不動産屋はあの手この手でサービスをねじ込んできた。


 そこまでサービスしてくれるなら、と洋介は物件の購入を決め、美紀も洋介に賛同した。


 ・

 ・

 ・


 それがこの家の2番目の所有者である中尾家だ。

 中尾洋介、美紀。

 彼等はもうこの世に居ない。

 新居に移って2ヶ月後、洋介は美紀を殺して自分も死んだ。


 県警の発表では一家心中だが実際は違う。

 洋介と美紀は眼球を両方くりぬかれ、舌も引き千切られていた。

 一家心中でそんな事があるだろうか?


 そればかりか、それ以降にも物件所有者は何人も居たが皆もうこの世には居ない。


 その家は県内屈指の呪いの家として今なおS県某所に存在し続けている。


 ◆


 顔色を青褪めさせた不動産屋の女性…三枝良子が震える指先で一戸の一軒家を指し示しながら言った。


「あそこ、です…」


 女性が震えるのも無理はない。

 なぜなら彼女が知る限り、あの家は二桁単位で人を殺している。


 一見すれば何の変哲もない一軒家だった。

 だが視る者が視れば、それが断じてただの一軒家ではない事が分かる。


 ヒソヒソと。

 屋根が、窓が、家の外壁が、石壁がざわめき、蠢き、“客”をどう取り殺そうか相談しているような…そんな不吉な気配を放射しているではないか。


 ――擬態


 良子に同行していた男性が眼鏡の奥のはれぼったい瞼を見開き、一軒家を取り巻く不吉な気配を感得する。


 ――あの家は息を潜めている。獲物が中に入ってくるのをじっと待っている


 中年男性は目つき鋭く一軒家を睨みつけている。

 その外見に似合わぬ異様な迫力がしばし良子の目を釘付けにした。


 中年男性の名前は鈴木よしお。

 33歳。

 バツ1独身。

 ビルメンテナンス会社に正社員として勤め、手取りは16万円。

 ボーナスは無い。

 週休2日で、別にブラックという訳では無いが、毎日よしおをいびる上司のせいでよしおは爆発寸前だった。


 だがその爆発寸前の怒気が彼の“副業”に非常に役立つ為に、彼は仕事を続けている。


 毎日のパワハラで高められた負のエネルギーをスピリチュアルな力へと転換させる事により、ネガティブパワーで除霊を行う祓い師…それが彼の副業であった。


 週5でビルメンをし、上司からいびられ、怒りと憎しみのエネルギーをチャージする。

 そして土日のどちらかは副業除霊だ。


 除霊にはチャージしたエネルギーと過去のトラウマ想起による負のパワーが役に立つ。


 そして残った1日を風俗に行ったり、旨いメシを食べたり、趣味のグランピングを楽しんだり。


 これが彼の1週間のサイクルであった。


 この日、よしおは馴染みの不動産会社から依頼を受けていた。霊能者界隈というのは結構広く、“その手の組織”というのも探せば案外あるものだ。


 しかしよしおは個人の除霊業者として界隈に名を馳せている。


 ・

 ・

 ・


「三枝さん。これ以上は近寄らない方がいい。見てください…そこの雑草を」


 よしおが道端の雑草を指し示した。

 良子が男性の指の先を視線で追うと…


「枯れている草と…枯れていない草…?」


 家に近い方の雑草が軒並み枯れていたのだ。

 対して、家からの距離が遠くなればなるほど雑草には青みが増している。


「ええ。呪われた場所…陰の気に満ちた場所ではこういう事が往々にしてあります。近寄ってはいけません」


 よしおの忠告に、良子は何度も頷いた。


「後は私に任せてください。今は…うん、13時ですか…では17時までに私が家から出てこなければ死んだ者として処理してください。それでは」


 うだつのあがらないよしおから、良子にも分かるほどの精気の様なモノが迸る。


 よしおは見た目こそは地味で、顔立ちも典型的な中年男性だと言うのに、良子の目には1秒の100分の1にも満たない刹那の間、この世界の誰よりもかっこよく見えてしまった。


 ◆


 よしおは玄関のドアノブに手を掛け、そして気付いた。

 覗き穴からの視線…気配に。

 だが構わずドアを開け放つと、玄関から今に通じる廊下…その奥に何かが立っている事に気付く。


 ばたん


 背後でドアが閉まった。

 念の為にあけようとするも、鍵もしまっていないのにドアが開かない。


 ひた、ひた、ひた


 廊下を何かが歩いてくる音。


 電気はつかない。

 よしおは何かが、呪わしい何かが自身を嘲笑っているのを感じた。


 ――嗤っているのか


 よしおの表情が歪む。

 恐怖にではない。

 怒りだ。


 嘲笑されている事への怒り。

 ニタニタと、社内の先輩が後輩が粘着質な嗤いを投げかけてきたあの時の怒り。

 赫怒がよしおの記憶中枢を刺激する。


 気付けば、なにやら不気味な存在がよしおの前に立っていた。人間では無い何か。

 悍ましい何か。


 “それ”が口を開く



 お か え え え え り あ な だ ァ


 ◆


 ――お帰りあなた、だと?


 それは言ってははいけない禁句であった。

 世の中には行ってはいけない呪われた場所…例えばこの家…、あるいは言ってはいけない呪われた言葉が存在する。


 死霊は言ってはいけない事を言ってしまった。


 よしおが拳を握り、霊力を込めた怒りの鉄拳を“それ”にくれてやった。白熱した霊力光が尾を引いて、腹へと吸い込まれる。


 よしおは紅い波が押し寄せてくる光景を幻視した。

 それは怒りの波だ。

 烈怒の波濤がよしおの理性を消し去る。


「俺に妻はもういなァァァァい!!!貴様ァァア!!!あの男の仲間か!!!俺を嗤いにきたのかァァ!!妻を!!!奪われても奴を憎みきれない!!!!!俺がバカヤロウだと!!そう言ってるんだな!!!!!」


 抑えきれぬ激甚爆怒がよしおの全身を震わせた。


 ばりん

 ばりん

 ばりん


 よしおから放たれた波動が家全体に伝導し、窓という窓を粉砕する。よしお程の霊力は現実の世界へ物理的な干渉を及ぼすことも可能である。


 “それ”…55人を呪い殺した死霊は死してなお痛む腹を押さえ、うずくまり、よしおを見上げた。


 憤怒で血涙を流す中年男の視線が鋭く死霊を貫き、よしおの手が死霊の喉に伸び、その首を引き千切った。


 ◆


「ィイイいいいあ゛ァーーーー!!!!あ゛ァァァァ!!!!!」


 部屋の中で1人の中年男性が叫んでいる。

 先ほど三枝良子に同行していた中年男性だ。

 彼は先ほどはちょっとかっこよかったのに、今はもう狂ったおっさんと化していた。


 目は血走り、広い額からは脂汗が滲み出ている。

 どう言い繕ってもその姿は狂態としか言いようが無かった。


 だがその様子はともかくとして、彼が左手で掴んでいるモノはなんだろうか?

 それは人の生首であった。

 女性の生首だ。

 男性は奇声をあげながら生首を振り回し、壁に叩きつけている。


 ――部長が

 ――高橋の野郎

 ――なんだ、覇気がないって


 男性はブツブツ言いながら、どうみても正常ではない。

 狂しているようにしか見えない。


 では彼は狂った殺人犯なのだろうか?

 そうでなくとも、死体を損壊し弄んでいるなど…そういったとんでもない輩なのだろうか?


 良く見ればそれは違うと分かるはずだ。

 なぜなら生首の目はギョロギョロと動き回り、首の断面図からは血管のようなものが伸びて男性の腕に巻きつこうとしている。

 死体がこんな挙動をするだろうか?


 視る者が視れば分かるはずだ。


 女性の生首からは悍ましいまでの妖気が放射されており、その毒気の強さは常人ならばたちまち恐怖で廃人と化すほどである事を。


 男性が今いる場所は、この半年で数十人の男女を呪い殺した死霊が巣食う呪いの家である事を。



 ◆


「覇気がない!?覇気ってなんですかァァァ!!!!皆の前で何度も朝の挨拶をやり直させるって何なんですかァァァ!!??マー!!マァァアー!!!」


 よしおは生首を振り回して絶叫していた。

 これは彼の勤めるビルメン会社の上司の話だ。

 彼の上司、高橋はよしおのことがきにくわず、なにかといびってくるのである。

 朝なんだか元気がないという理由で、皆の前で挨拶をやり直させる。何度も、何度も。

 そんなパワハラ会社やめてしまえと思うかもしれないが、よしおは敢えてそこで働いている。


 それは良質な怒りと憎しみを補充するためだ。

 よしおは自身に宿る力…祓いの力の多寡が感情に左右されると突き止めた。


 特に負の感情が効果が大きいと知ったよしおは自ら苦境に赴き、ストレスを蓄積するようにしている。

 たっぷり溜めたストレス、そして後述する彼の過去からくるストレスにより、よしおは人の命を貪る邪悪をミンチにする力を得ているのだ。


 呪いの生首は視線を合わせた者を発狂させる邪視を飛ばすが、よしおには通用しない。

 除霊中のよしおは発狂が常であるからだ。


 彼は毎回怒りながら暴れ回り、愚痴や不満を垂れつつ悪霊や怨霊、死霊達に八つ当たりをする。


 霊体に対しての暴行、暴言がよしおの除霊スタイルだ。死者への敬意、弔意などは欠片もない。


 彼の除霊スタイルに同業者は思う所が多分にあるようだが、極めて強力な悪霊の除霊を何件も成功させてきた彼に文句を言えるものは霊能力者界隈では片手で数えるほどしか居ない。


 まあ今回はよしおが呪いの家に足を踏み入れた途端、死霊が常人には耐え切れない程の憎悪を飛ばしてきたので暴行に至ったが、通常は怒鳴ったり叫んだりする事で対処する事が多い。


 この呪いの家に巣食う死霊に呪い殺されてきた人達の数は40か、あるいは50か…。

 今度は死霊が殺される番が来ただけだ。


「あははははは!」


 よしおが突然笑い声をあげた。

 前職の事を思い出してしまったのだ。

 よしおは突如として過去のトラウマが蘇って精神が不安定になる事がある。


 かつてのよしおはこんな男ではなかった。

 今から5年前、よしおが28歳だった頃…彼は金から金を産む仕事をしていた。

 つまり、証券会社だ。


 彼は自分の仕事を誇りに思っていたし、年齢以上の年収は彼の承認欲求をおおいに満たした。

 大学時代の同級生である伊藤礼子と結婚をした。


 愛する妻の為に一層奮起した彼は仕事に多くの時間を費やすことになる。


 結果として得たのは慰謝料だ。

 よしおの妻はよりにもよってよしおの上司である本田信二と結ばれた。


 ◆


 礼子と信二の親交は以前よしおが会社の飲み会で酔いつぶれた時、信二がよしおを家に送り届けた日から始まる。


 酒に弱い癖に、勧められるままにガブガブ吞んでダウンしたよしおを、2人は苦笑混じりにちょっとした話のダシにして、なんやかんやと2人はLINEを交換したのだ。


 だがこの時点では2人にやましい想いはなく、やましい行為も当然無かった。

 礼子の愛情はよしおにあったし、信二もよしおを手が掛かるが可愛い部下だと思っていた。


 頼れる上司、愛する妻。

 仕事は充実し、幸せの絶頂といってもいい。

 だが絶頂と言うのは衰退の始まりとも言い換えられる。


 程なくしてよしおの幸せの形に罅が入る。


 ある日、夫が全く家に帰って来ない事を心配した礼子は、かねてより親交のあった信二に相談をし、鈴木家の崩壊はこの日から始まったのだ…。


 ◆


 よしおはゲタゲタと笑っている。

 愛を失ったあの日の事がフラッシュバックして来たからだ。


 正しく努力すればそれは正しく報われると愚かにも信じ込んでいた過去の自分。

 そんな自身の滑稽さに気付いてしまった今の自分。


 よしおはどちらの自分がより不幸なのだろうか、と不毛な比較をして、そんな自分がたまらなくおかしく思えてゲラゲラゲラゲラと笑っていた。


裏切った礼子、信二、そして何よりも愛と信頼が不変のものだと盲信し、それらを磨き上げる事を怠った愚かな自分。それら全てへの憎悪が次々と湧いてくる。

よしおは自身の神経回路を狂怒が真紅のスパークをあげながら焼き焦がしてゆく音と匂いを感じた。正気が焼ける匂いからはどこか上品な甘く心地よい香りがした。

 それは正気を失う事が其れほどまでに甘く魅力的だったのか、あるいは礼子の残り香をいまだ肉体が覚えているのか。


 礼子と信二への憎悪や哀切、そしてなによりも自身の憎悪が不可視の刃となり、よしおの正気の糸を断ち切った。


 生来の心霊体質に狂気の波動が乗算され、死霊を打ち据える。


「はあ…ふう…」


 それまでの狂態は急激に鳴りを潜め、生首姿の死霊をよしおはじっと見つめていた。

 ちなみに死霊は怯えている。


 ――目元が、礼子に似ているな


 ぎりりりり


 薄暗い居間に歯軋りが響き渡った。

 ラップ音ではない。

 よしおの歯軋りだ。


「愛はどこですかああああああああああああああああああああ!!??愛は!!!!!!どこにありますかあああああああああああ!!!!!!!!!!!!???!?!?」


 突然よしおは生首に向けて絶叫した。

 彼は頭がおかしいし、精神的にも大分病んでしまっているから、自分が世界で一番不幸だと思ってる。


 恐らくは無残な死に方をして死霊と化したであろう彼女よりも、自分の方がずっとずっと不幸で辛くて悲しい人生を歩んできている…と思っているのだ。


 これは正しい。


 結局、人の幸不幸などというのは数値にして比較できるものではなく、どこまでも主観的なものに過ぎない。


 地球の裏側で何十何百何千という欠食児童が餓死する事よりも、ちょっとした風邪を引いてしまう自分のほうが主観的な不幸の度合いが上だ。


 勿論死霊の彼女とてむごい死に方をした為に死後精神が変容し、生者へ理不尽な恨みと憎しみをぶつけ取り殺す存在となりはててはいるが、彼女は無計画に恨みをばら撒いているに過ぎない。


(※彼女は愛していた夫が実は裏で愛人と繋がっていて、その夫と愛人の2人に殺害され、バラバラにされた挙句に山に埋められたという悲しい過去がある)


 そんな事ではよしおには勝てない。

 よしおは計画的に日々のストレスを蓄積し、過去愛を失った日をこまめに思い出して怒りと悲憤、狂気のメンテナンスをしているのだ。


 手入れを怠っている刃物とそうでない刃物、どちらの切れ味が良いかは考えるまでもない。


「病める時も!!!健やかなる時も!!!!愛し合おうって言いましたよねええええええええ!!!!!」


 霊力を帯びた怒声には、怒りの感情以外に胸を裂く程の悲痛が込められているが、件の死霊はよしおと愛を誓い合った事などはない。


 しかしよしおの切なる想いは、死霊の精神空間に広がっていた暗雲を白銀の流星群の如く切り裂き、炸裂し、爆裂した。霊力のビッグ・バンである。


 その激しい感情の爆発の衝撃で死霊はつかの間の正気を得る。自身に対する恐怖や憎しみではなく、純粋な怒りをぶつけてきたよしおを死霊は穏やかな瞳で見つめた彼女は…


 ――ア、リ…ガトウ…


 そう言いのこし、光の粒子と化して消滅した。

 除霊は成功したのだ。


 ◆


 三枝良子は車の中で不安の針に全身を刺し貫かれながら“その時”が来るのを待っていた。


 ――15時12分


 17時までに戻ってこなかったら、というよしおの言葉が脳裏をリフレインする。

 彼女は今の不動産屋に勤め始めて5年目だが、その間に実10人以上の命が失われている。


 ――あの家は、関わる者達すべてを平等に呪い殺す…


 よしおの前の祓い屋が言っていたセリフだ。

 本社が雇った凄腕だというその男性は、除霊の翌日、自宅で両の手足と首を全て180度に捻られて死んでいた。


 ――16時30分

 ――16時40分

 ――16時50分


 もうだめだ、そう良子が思った時、こんこん、と車の窓が叩かれた。


 そこに居たのはよしお。

 穏やかな笑顔を浮かべている。


 よしおは親指を家に向けた。

 良子がそちらを見てみると…


 あれほど感じていた不気味な気配はすっかりきえ、少し古ぼけた一軒家があるのみであった。


「僕は徒歩で帰ります。最近は…ほら」


 よしおが腹の肉をつまみ、苦笑した。


「運動しなければね。報酬はいつもの口座へ振りこむように伝えておいてください。それではこのへんで」


 良子が返事をするのを待たず、よしおは軽い足取りで去っていった。


 そんなよしおを良子は口を半開きにしたまま見送るのが精一杯だった。


「本社がこの人でだめならもう何してもだめっていってたけど…本当だったのね…」




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