第3話 スキルを試す
3.スキルを試す
スキルを表示しながら動画サイトで銃関連の動画を流しつつ考える。
【GunSHOP】スキル。名前とダンジョン内でチラッと確認した事から銃を使うスキルなのは想像できる。
世界にダンジョンが溢れ、ファンタジー世界よろしく剣と魔法で戦うのが普通にはなったが銃が全く使われていないかと言われるとそうでもない。
スキルとして銃を扱うのは聞いたことが無いが、実物の銃を使いダンジョン攻略をしている人達はそれなりにいる。銃が好きな人だったり、遠距離攻撃の無い人がもつ手段だったり。
ダンジョンからとれる素材で剣や防具が強くなるのと同じように銃も新しい素材を使う事で進歩していった。
銃関連の動画をみているのは銃を使った戦い方や撃ち方の訓練の仕方を見ている。銃を扱うスキルを手に入れた以上調べておいて損はないはずだ。
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:1 ▼
LV:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> ▼
武器:▽
防具:▼
〝下着〟3GP~▽
〝インナー〟5GP~▽
〝プロテクター〟10GP~▽
〝防弾装備〟20GP~▽
〝防刃装備〟25GP~▽
・
・
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消耗品:▼
〝訓練用非殺傷弾〟1GP~▽
〝訓練用的〟2GP~▽
〝訓練用計測器〟5GP~▽
〝実弾〟10GP~▽
〝携帯食料〟3GP~▽
・
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・
「ふ~む、なるほどなるほど?」
ダンジョンから帰ってきてシャワーを浴びて着替えてから居間のソファーで寝転がり、手に入れたスキルの詳細を見ていく。
武器はダンジョンで見たので今は防具と消耗品の欄を開いてみている。
どうやら武器、防具、消耗品のカテゴリーに分かれておりそこからさらに種類でわかれているようだ。
例えば防具の〝下着〟3GP~▽などは▽の部分を押すとさらに追加で出てきてブリーフ3GP、ボクサーパンツ5GP、トランクス5GPなど下着の中にも種類があり必要なGPが変わってくるようだ。
そしてさっきから何回も出てきているGPと言う表記。恐らくこれが通貨単位なのだろう。
スキル詳細にLv:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> と書いてあったのできっと何か売れるはずなんだが…どこから売るのだろう?お?これか?
表示されている画面を隅々まで見て見ると右下の方に<売却>の文字が書いてあるので押してみるとページが切り替わる。
切り替わったページには左上に<売却>の文字が書いてあり画面中央には二重になった四角の図が書いてある。右下の方には0GPと書いてありここに総売却額が表示されるっぽい。
ページの下の方には<売却したい物を画面中央に入れるor売却したい物に画面を押し付けると売却できます>と書いてある。
売却か……何が売れるんだろう?むしろ指定が無いって事はなんでも売れる?取り合えず試しにダンジョンで手に入れた『ふわぽん』の魔石を入れてみよう。
ダンジョンに持って行ってたカバンから『ふわぽん』の魔石を取り出して画面に近づける。
にゅるっ
「お、おおぅ。変な感じ」
『ふわぽん』の魔石を画面に近づけると何とも言えない感触で魔石が画面に入っていった。右下に書いてある0GPが1GPになっており、その上に『ふわぽん』の魔石×1と表示されている。
「ふむ」
続けて『ふわぽん』の魔石を入れていき今回のダンジョン探索で手に入れた全ての魔石を売却画面へと入れ終わった。
「記念に持って帰ってきたけど眺める以外に使い道ないしGPになるなら全部売却しよう」
総売却額は25GP、内訳は『ふわぽん』の魔石が22個で22GP、『中ふわぽん』の魔石が1個で3GPだ。
ボス『ふわぽん』ってバランスボールみたいな見た目で中ぐらいだったのか……大だとどれだけ大きくなるんだろう?
売却しますか?はい、いいえの表示が出ているので、はいを押す。するとちゃり~んの音と共に売却が完了した。
これで今は25GP持っている事になるのか、たしか〝ハンドガン〟が最低でも50GPだったか?全然足りないな。訓練用って名前がついているのなら買えるからそっちを買って練習をするか。
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:1 ▼
Lv:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> ▼
武器:▼
〝訓練用非殺傷ハンドガン〟5GP
〝訓練用非殺傷サブマシンガン〟10GP
〝訓練用非殺傷ショットガン〟10GP
〝訓練用非殺傷アサルトライフル〟15GP
〝訓練用非殺傷スナイパー〟30GP
〝ハンドガン〟50GP~▽
〝サブマシンガン〟75GP~▽
〝ショットガン〟80GP~▽
〝アサルトライフル〟100GP~▽
・
・
・
防具:▽
消耗品:▼
〝訓練用非殺傷弾〟1GP~▽
〝訓練用的〟2GP~▽
〝訓練用計測器〟5GP~▽
〝実弾〟10GP~▽
〝携帯食料〟3GP~▽
・
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・
〝訓練用非殺傷ハンドガン〟と〝訓練用非殺傷弾〟〝訓練用的〟もいるな〝訓練用計測器〟はどうしようかな?訓練用ってついているし買っておくか?
必要そうな物をタッチして項目を開いていく。
〝訓練用非殺傷弾〟はハンドガンタイプやサブマシンガンタイプで分かれており実際にある銃弾のように何ミリ弾とかでわかれていないようだ。
〝訓練用非殺傷弾〟は1GP~となっているが〝訓練用非殺傷弾ハンドガンタイプ〟はどうやら100発で1GPしかかからない。〝訓練用非殺傷弾サブマシンガンタイプ〟は300発で5GPになっている。
武器の詳細とか見れ……お?押したら出てくるのか。
〝訓練用非殺傷ハンドガン〟 攻撃力:0 耐久値:∞
訓練用に設計されたハンドガン、攻撃力は無いがその他は本物と遜色ない。
ふむふむ。名前の通り攻撃力は無し、と。弾の方もみてみるか。
〝訓練用非殺傷弾ハンドガンタイプ〟 攻撃力:0 耐久値:10
訓練用に作られた特殊な弾、攻撃力は無いがその他は本物と遜色ない。
発射された弾は暫くすると自然に消える設計になっている。
「ほうほう、弾は自然に消えるのか……親切設計だな、これなら環境に気にせず訓練ができる。次は的か」
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:1 ▼
Lv:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> ▼
武器:▽
防具:▽
消耗品:▼
〝訓練用非殺傷弾〟1GP~▽
〝訓練用的〟2GP~▼
〝訓練用壁掛け的〟2GP
〝訓練用自立的〟2GP
〝訓練用人型的〟5GP
〝訓練用ドローン的小型〟10GP
〝訓練用ドローン的中型〟12GP
〝訓練用ドローン的大型〟15GP
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〝訓練用計測器〟5GP~▽
〝実弾〟10GP~▽
〝携帯食料〟3GP~▽
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「一通りの形のやつが揃ってる感じかな?」
壁掛け、自立、人型、ドローンと種類があり。さらにその下には的の形が違う物が続いている。
基本的な自立型の的と人型のも一応買ってみよう、それに〝訓練用計測器〟も訓練って名前がついているし買い物かごに入れよう。
それぞれ必要な物をタッチして選択していくと、下の方にある枠に項目が追加されていきその右下には合計GPが表示されている。どうやらこのスペースは買い物かごのような役割をはたしているらしい。
「全部で18GPか。購入っと」
購入ボタンを押すとソファーの前に置いてある机に光が集まっていき銃の形になっていく。
光がおさまるとそこには【GunSHOP】スキルで買った〝訓練用非殺傷ハンドガン〟と紙の箱に入った〝訓練用非殺傷弾ハンドガンタイプ〟白黒の縞模様の円が書かれた〝訓練用自立的〟〝訓練用人型的〟それに腕時計の形をした〝訓練用計測器〟が現れた。
「おぉ……これが銃か。この形は実際にある銃に近いのかな?」
ゲームなどで銃を見たことはあるがリアルで手に取るのは初めてだ。
〝訓練用非殺傷ハンドガン〟は全体的に色が黒く、側面に黄色地に赤色で大きく<訓練用>と書かれているシールっぽい物がついている。
銃の形は画像検索したところ似た形のはグロックと呼ばれる銃に似ているみたいだ。微妙に形が違うようだが素人目には違いが分からない。
「おぉ~!楽しい」
〝訓練用非殺傷ハンドガン〟を手に持ちかちゃかちゃと弄って遊ぶ。
動画で見た銃の構え方を真似して動いてみたり、的に銃を向けて狙ってみたり。
さっそく外で試してみよう!
紙の箱にはいった弾をポケットに入れて〝訓練用計測器〟を腕に巻き、銃と〝訓練用自立的〟を両手に持って庭へと出る。
庭の離れた位置に〝訓練用自立的〟を置いて5メートルほど離れる。
「そういえばこの計測器はどうやって使うんだ?」
外へ出る流れで〝訓練用計測器〟を腕に付けたが使い方がよくわからなかった。
計測器には液晶がついておりタッチパネルになっているのはわかる。
取り合えず触ってみるか。
〝訓練用計測器〟の液晶パネルに触るとそれが起動キーになったのか空中に画面がでてきてそこに文字が表示される。
「ペアリング設定しますか?とな……ふむふむ、押してみようぽちっとな」
画面にでている表示を押すと文字が切り替わりどの的とペアリングするか出ているので離れた所に置いた的とペアリングを設定する。
すると表示されていた文字が切り替わり数字の0になり横に小さく>の記号が書いてあった、その記号を押すと画面がスワイプされ的と同じ丸円が出てきた。
恐らく数字の方が得点?で丸円のほうはどこに弾が当たったか確認できるってことなのかな?
一通り確認したので次は〝訓練用非殺傷ハンドガン〟からマガジンを取り出しポケットから〝訓練用非殺傷弾ハンドガンタイプ〟の箱を取り出して開ける。
「これが訓練用の弾か……」
〝訓練用非殺傷弾ハンドガンタイプ〟の弾は近いのを探すなら9ミリ弾と言われる物が近いかもしれない。薬莢の部分は実際にある銃の弾と酷似しており弾の先の部分が青色になっている。
弾をいくつか手に取りマガジンに詰めていく。
「何これ楽しい!」
カチャ……カチャ……とゆっくりではあるが弾を込めていく。数えながら弾を込めていくと合計で17発入る事が分かった。
マガジンを銃本体に戻しスライドを引く。
一連の動作は動画で予習したのでばっちりだ。
銃を構えて〝訓練用自立的〟に狙いを定める。
「おぉ~」
パンッと映画とかで聞いたことのあるような射撃音が響く。
初めての射撃だがうまい事〝訓練用自立的〟に当たったのか腕に付けている計測器からピッと音が鳴る。
〝訓練用計測器〟を見てみると数字が3になっておりスワイプして画面を切り替えると中心から少しずれた位置にヒットマークがついているのがわかる。
「便利だな〝訓練用計測器〟それに訓練用の銃だからか?音がほとんどしないな」
映画などで聞く射撃音を想像していたが思ったよりもかなり音が小さかった。自分自身には手に持っていたから聞こえたが、数メートルも離れると発射音も聞こえ無さそうだ。
続けてもう一発撃つ。
ふむふむ、今度は数字が2になってるな。さっきより外側の円にヒットしたようだ。
何となくわかってきたので今度は何度か続けて撃ってみる。
1、2、3、4発と続けて撃っていく、単発の時とは違い腕にそれなりの衝撃がくる。
〝訓練用計測器〟を見ると3、10、2、3と数字が続けて表示されている。
スワイプして丸円の方をみると4つヒットした場所が光っている。
連続で撃っても大丈夫と、ふむふむ。
取り合えず今、思いつく事は一通りやったので後はひたすら撃って練習する。
「むふっ、楽しい」
楽しさのあまり、思わずニヤリと笑ってしまった。
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