第26話 エルナは気づいていた

俺は、エルナが風呂に入ってる間に食器を洗ったりしていたら、明日の朝飯や布団が無いことに気付き買いに行く事にした。


ちなみに、食器は【水属性魔法】と【魔法操作】を使い皿が割れないように調節して洗った。


「エルナ少しいいかな」


バシャと、水がはねた音がした後に、エルナが返事をする。


「ど、どうしましたか?」


「いきなり話しかけてごめん、今から【異世界ショッピング】に行って買い物するんだけどその間、結界が消えるかもしれないから確認をして欲しい」


「分かりました」


俺は、すぐ帰ってくるねと言い【異世界ショッピング】の中に数十秒程入った。


戻ってきてから、俺はエルナに聞く。


「今、少しだけ行ったんだけど、消えたりした?」


「いえ【結界魔法】や属性魔法も、全く消えてませんでしたよ」


「なら良かった、また行ってくるね」


と伝え【異世界ショッピング】に入っていく。


◇◇◇


さて来たのはいいが、明日何作ろう。

朝はパンでもご飯でもどっちでもいいタイプなんだよな、てかオーブントースター使えるのかな?


俺はそれが気になり、見に行く事にした。

見た所、魔力を流し込めば使える事になるらしい。

だったら、ドライヤーも買っておこう。

あれ?これってもしかして、スマホでも使える?

と思い、出たら試してみようと考えていた。


朝飯は、魔力でトースター使えるなら明日はパンでも食うかと思い、俺はパン工房に行き明太フランスパンと食パン、後はパンに付ける物を探していた。


そこで、俺はチョコとバターとイチゴジャムを買う事にした。

何がいいか分からないし、多い方がいいよね。

後は布団を買わないと、と思い布団を2つ買った。


その後に、俺は今日エルナが歩きづらそうにしていたのを思い出してスニーカーを買った。


はぁ、3時間程もロングブーツで歩かせたのは失敗だったな。

まぁ、【治癒魔法】で治癒しながら誤魔化しながら行ってたけど、本当に悪かったな。


買ったものは、全て【アイテムボックス】に入れて外へ出る。


◇◇◇


俺が、出てくるのと同じぐらいにエルナは風呂から上がって来た。


今のエルナの姿は、あれをなんて言うのか忘れたけど、グレーの長袖に長ズボンのオーバーサイズで服を萌え袖にしている。

それに、髪は下ろしていて濡れててなんかエロい。

危うく鼻血が出る所だった。


「エルナ少しいい?」


とその思考を殺し、話しかける。


「どうしたんですか?」


「今日はごめん」


「えっ、いきなりどうしたんですか?」


「履きなれない靴を履いて、疲れたでしょう」


「その事ですか、私は気にしていませんよ」


とエルナは言ってくるが、俺は謝る。


「そうは言っても、疲れて足が痛かったでしょう?」


「その度にレイトさんが【治癒魔法】をかけて居ましたよね、それにあのお風呂、いえ【結界魔法】全体に【治癒魔法】の付与がしてありましたね」


「気付いていたのか・・・」


「それにレイトさん、私が気にしなくて良いって言ってるので気にしなくて良いんです」


「ありがとう、エルナ」


「はい!」


とエルナは、俺に笑顔を向けてくる。

その笑顔反則だろ、と思い右手で口を抑え下を見るのだった。


◇◇◇


それから数分後、俺は復活しエルナにドライヤーを見せる。


「これ分かるか?」


「なんですか、これは?」


「これはドライヤーと言って髪を乾かす為の物なんだ、実践するからおいで」


と俺は、エルナを椅子に座らせる。

座らせた後に、ドライヤーに魔力を流しながらエルナの髪を乾かす。


「これ、暖かいですね」


とエルナは、耳を真っ赤に染めながら言ってくる。

熱すぎたかな?


それから数分掛けて、櫛を使いながら髪を梳かして行く。


「わぁ、サラサラですね」


とエルナびっくりしていた。


「喜んで貰えて良かったよ、さて俺は風呂に入ってくるよ、寝るのは少し待っててね」


と言い残し、俺は風呂に入り1時間程で上がり風呂の【結界魔法】を解除する。


「俺も、乾かすから待ってて」


と言い俺も、髪を乾かす。


「さてお待たせ、布団敷くから待っててね」


それから、俺は【結界魔法】で地面から少し浮かして布団を敷く、お風呂の床もこんな感じでやった。


「完成したよ」


「布団が1つしか無い気がしますが・・・」


この時また、エルナの顔が真っ赤になっていた。

なぜだ・・・・・・あっ、そう言うことか。


「布団が1つしかないのは、先にエルナに寝て欲しかったからだよ、ちゃんと2つあるから安心してね」


と布団を敷きながら、答える。

そこで、エルナはしょぼん顔をとしていた。


「後、やりたい事があったからね」


そう言って、先にエルナを寝かせた。

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