第22話 救出成功!

俺は、エルフさんを助けた後、師匠に【念話】する事にした。


『師匠、聞こえる?』


『あぁ、聞こえるぞ』


『王都近くの草原に来て欲しい』


『なら、助け出せたんだな?』


『そりゃあ、バッチリ』


『なら、すぐ行く』


そこで【念話】は終わり、待つ事にした。


◇◇◇


あれから数分後、師匠が来た。


「師匠、ちょっといい?」


「どうした?」


「ちょっと武器を買いたくて」


「なぜ今?」


「いや元は、優勝賞金で買いに行こうと思ってたけど、エルフさんの事があったから後回しに」


「それは、すまんかった」


「すぐ終わるから、待ってて」


と俺は、師匠に言い残し【異世界ショッピング】に入っていった。


最初見た時も驚いたけど、やっぱり広いな。

俺はそんな事を考えながら、武器売り場へと向かった。


武器売り場に着き、目当ての武器の前に行く。

俺が買うのは日本刀だ。

最初見た時、これカッコイイなと思ってたんだよな、その時にトーナメントでも使った技を、編み出したんだし。


俺は、目の前にある模造の日本刀を左手に取り、会計をする。

会計方法は簡単で、買いたい物を手に取ると目の前に透明な板が出てくる。


(合計)


・日本刀 2400万ディート


→〈買い物を続ける〉

〈お会計をする〉


こんな感じに出てくるので、俺は〈お会計をする〉を押しお金を支払う。


支払うと、本物の日本刀が俺の左手に現れる。

俺はそれを、腰に収めると師匠の元へ向かった。


「師匠お待たせ」


俺が声を掛けると、師匠はいきなり質問をして来た。


「お主、あの空間はなんだ?」


「【異世界ショッピング】って言って俺のスキルの1つ」


「あれが?なぜ、我は入れぬ?」


「多分だけど、俺が許可した人しか入れない仕様になってるね」


「そうか・・・我も入れてくれ!」


「いいけど・・・先にエルフさんじゃない?」


と俺は、師匠の後ろで眠っているエルフさんに視線を向ける。

師匠も、エルフさんの方を見て答える。


「それもそうか」


そう言って師匠は、エルフさんの方に行った。


「エルナ、起きろ」


と肩を揺らし師匠はエルフさんを起こす。

てかエルフさんの名前、エルナって言うのか

するとエルナさんは・・・


「ぇ」


と声を漏らし、目の前の師匠に抱き付き泣いた。

多分、知り合いに会って安心したのだろう。


俺はその光景を見ながら、エルナさんが泣き止むまで待つのだった。


◇◇◇


数分後、泣き止んだエルナさんは師匠に事情を聞くのだった。

その内容は

1、奴隷として売られた事

2、師匠が用事で家まで連れて行けないこと

3、俺に家まで連れて帰ってもらうこと

だった。


2を聞いた後に3を聞かされたエルナさんはめっちゃ絶望の顔をしていた。

なんか、ごめん。


だがエルナさんは・・・


「助けてくれた恩人に失礼ですよね、ごめんなさい」


と謝ってくれた、なんていい子や。

だが家に連れて帰る前に、奴隷の首輪をどうにかしないとな。


「気にしなくていいよ、だけど動かないでそこに立っててね」


まぁ、考えが無いわけではないけど、大丈夫だよね?

俺は、念の為師匠に許可を取る。


「ちょっと、師匠」


「どうした?」


「エルナさんの奴隷の首輪を、斬ってもいい?」


「まぁ、取る方法も分からないし、いいだろう」


と師匠は言って結界をエルナさんに貼ってくれた。

貼ってくれてる時に、師匠はエルナさんにも説明してくれて、了承してくれた。


なので俺は、新しく買った日本刀を腰を低くして抜く。


「居合抜刀〔地雲ちうん〕」


と刀を抜刀すると、奴隷の首輪が縦に真っ二つに斬れ、エルナさんの後ろの壁に斬った跡がある。

これはやりすぎた。


「まぁ、これで君は奴隷じゃないよね」


と俺が聞くと、エルナさんは泣き出してしまった。


____________________

あとがき


これで1章終わりです


なんか「居合抜刀〔地雲ちうん〕」の前後がおかしいですが何となくで理解して下さい


次回からは第2章です

ではでは!

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