注文の多い赤ずきん —第四夜—

 四日目。


 ようやく腹以外の部位が食べられる。両腕、両足。


 太ももは血を抜いて冷肉に。このムチムチとした食感——たまらない。


 二十本の指先はソテーにして頬張る。


 そして腕は丸ごとフライに——顎を使って、骨から肉を引きはがすのが快感だ。


 最後に抜いておいた血を酒の様にグイっとあおる——喉の奥がかっと熱くなる。本物の酒のようだった。

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