謎の男
俺は初デートなのに、雫の顔から笑みを奪っ
てしまった、ひどい奴だ俺は!!
『あの男にやられてるって事なの?』
『私もそうなのかハッキリ言えない自分がい
て、それが産まれてからなのか、途中からな
のかも分からないのです』
『それって、まさか記憶を消されてる!!』
『うっ!?、痛たた、何か頭が痛くなって来
た、何だこれ、締め付けられる感じ、イタタ
ッ』
『大丈夫ですか聖夜さん!!』
『おっ治って来た!、フゥー、フゥー、ごめ
ん!!、大丈夫』
何かがおかしい、夢を思い出そうとして頭
痛はあったが、今回は話の内容からの頭痛だ、
俺の体はどうなってんだ。
『それで雫?、今度はいつの予定なの?例の
仕事は?』
『いつって言うか、この間あの男がもっとデ
ータを奪えと催促されました、さもないと亡
き者にするとまで言われ、私怖くて、でもし
なきゃで、明日するつもりです』
『明日かぁ、俺も着いて行って良いかなぁ?』
『ダメです、ダメです。あんな所見せられま
せん!!、一つお願いがあります、今後東口
に来ないと約束して下さい、お願いです』
『でも・・・、心配で、居ても立っても居ら
れないんだ!!、じゃっ、こうしよう俺が見
張り番になる、とにかく手伝わせて!!』
『お気持ちはとても嬉しいですよ、でもあん
な所を見られるのは・・・』
『大丈夫だよ、観ないようにするし、そして
雫の事も嫌わない絶対に!!、俺もお願いだ、
協力させてくれないか!!』
『そこまで言うのでしたら分かりました』
こうして俺は雫のする事を手伝う事になっ
た、とても嬉しかった、罪を犯す手伝いと知
りながら、少しでも側にいたい、守りたいそ
んな気持ちだった。
次の日俺と雫は東口に向かった、いつもの
様に老人を笑顔でもてなす彼女の表情はとて
も可愛かった、きっと老人も幸せだろうなと
俺は思った、その時だった、例の男が雫に近
づき、雫に手を挙げていた。
『止めろ〜!!、雫から手を離せ!!』
『何だあいつ!!、チィッ!!、こんな所に
いやがったか!!、探す手間がなくなったが
なぁ〜、お前知ってたのか?、あいつの事を
?』
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