幼馴染に告白された私、私も好きなので好きと言おうとすると振られると思ったみたいで私と死ぬか付き合うか選んでと迫られた

自業自得？

　昨日は瑠奈と話しながら、眠りについた。

　うん。そこまでは大丈夫だ。……じゃあ、なんで今私は寝起きに首に手を置かれながら、瑠奈に上にのられてるんだろう。

　……昨日は夜遅くまで瑠奈と話してたから、寝不足で頭が回らない。

「れーな、昨日、何してたの？」

　寝る前に聞いた声とは打って変わって、冷たい声でそう問いかけられた。

　昨日……昨日は……

「ごめんなさい」

　……お風呂屋さんに行ったことはバレてないと思う。……だから、多分瑠奈は私が昨日お母さんの手伝いをしているっていう嘘に気がついて怒ってるんだと思う。お母さんに聞いたんだろうな。……だから、その時間に私が何をしてたのかを……あれ、もしかして私がお風呂屋さんに行ったことも聞いてたりするかな……言わないでって言うのは忘れてた。

「れーな？　謝って欲しいわけじゃないんだよ？　何してたのって聞いてるの」

　瑠奈は私の首に置かれている手に少し力を入れながら、そう言ってきた。

　まだ、苦しくないくらいの力だからいいけど、下手なこと言ったらほんとに首締められちゃいそう。

「……外、出てた」

「なんで？　手伝いしてたって言ってたよね？　なんで嘘ついたの？　何してたの？」

　……どう答えよう。お風呂屋さんに行ってた事がバレてるのか、バレてないのかが分からない。……正直に言うべきなのかもしれないけど、バレてなかった場合このまま首を絞められて、死んじゃいそう。

「……遊んでた」

「どこで？」

「……その辺、歩いて」

　瑠奈は「そうなんだ」と言い、更に手に力を入れた。

　……流石に、苦しい。

　そう思った私は、瑠奈の腕を握って少しでも苦しさをマシにしようとする。

「じゃあ、昨日はどこでお風呂に入ったの？」

「そ、れは……ご、め」

　首が閉まってて、上手く喋れない。それでも、私は必死に謝ろうとする。

　家のお風呂が壊れてて、お風呂屋さんに行ったのは仕方なかったとしても、瑠奈に直ったって嘘ついて行ったわけだから。

「謝って欲しいわけじゃないって言ってるでしょ？　……全部、正直に言ったら、少しは許してあげるから」

　そう言って、瑠奈は首を絞めてる手を緩めてくれた。

　そしてただでさえ寝不足で頭が回っていないのに、こんな状況だ。だからこそもう全部バレてるんだと思い、私は話すことにしてしまった。

「……瑠奈の家から帰ってから、お風呂屋さんに行った」

「私の家で入ればよかったでしょ？　それに、私以外の人に見せたんだ」

「……いきなり二日連続で泊まるなんて迷惑だと思った。それに、タオルちゃんとしてたし、見せてない」

　迷惑だと思ったってのもあるけど、ほんとは私が瑠奈の親と喋るのに気を張っちゃうから嫌だっただけなんだけどそう言った。

「それだけ？」

「……美菜璃と、お風呂入ってごめんなさい」

「は？」

「ぁっ、ぐっ」

　私がそう言った瞬間に、さっきとは比べられない力で私の首がしまった。……まって、これはほんとに死ぬ。

　流石にまずいと思った私は、必死に瑠奈を私の上からどかそうとするけど、私の力じゃビクともしない。

「どういうこと？　あの子とお風呂に入ったってどういうこと？　ねぇ、ただの友達なんじゃなかったの？　ねぇ、れーな？　答えてよ」

　答えられるわけが無い。こんな状況で喋ることなんて出来ない。……それでも私は必死に瑠奈の手をどかそうと腕を掴んでるけど、本当にビクともしない。

　そして、私の目からは自然と涙が出てきた。……死ぬのが怖いからとかじゃなく、自然と出てきた。なんでかは分からない。もちろん死ぬのは嫌なんだけどさ。

　すると、突然瑠奈の手が緩んだ。

「っはぁ、はぁ……」

「れーな、答えて？」

「ま、って」

　これでもかと空気を体の中に入れる。

　危なかった。ほんとにもうだめかと思った。