10、嘘に決まってるじゃない

視界の端っこであなたが笑う

あたしは切なくて死にそうになる

どうせあたしなんて見てないんでしょう?


景色と一体化してしまう前に

あたしが木々より褪せてしまわないように


あなたの隅っこであたしは生きる

そうして何気なく笑って見せる

いつかあたしのこと気付いてほしくて


その時あなたが見たのあの子のこと

あたしは心が折れてしまいそうだった


   見つめているだけでいいなんて

   嘘に決まってるじゃない

   すきになってほしいに決まってるじゃない

   そんなこともわからないの?

   こっち向いて


世界の端っこであなたと逢えた

あたしは奇跡だと思ってるけど

どうせあたしなんて知らないんでしょう?


あなたを一秒見つめすぐ逸らす

気付いてほしいと恥ずかし糸で…ダメね


   すきでいるだけでいいなんて

   嘘に決まってるじゃない

   恋人になりたいに決まってるじゃない

   そんなこともわからないで

   どこにいるの


あなたを震えた声で呼んでみたの

そしたら醒めたのそれはそう夢…だった


   見つめているだけでいいなんて

   嘘に決まってるじゃない

   すきなってほしいに決まってるじゃない

   そんなこともわからないの?

   こっち向いて

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