なるほど時間掛かるよ。

そして新パッケージがどんなものになるかのイメージ聞いてなかったけど、聞かされないわけだよ。

三回目の撮影で本番なわけだが、またも小鳥は後悔していた。

オムツの背面とパッケージにデカデカと自分のオムツ姿が使用されているのだ。

まさか今撮った写真使って、超特急で工場でオムツとパッケージ作って持ってくるなんて誰が想像できるよ。

前面も相変わらず名前欄だ。また私の名前がすでに書かれてしまっている。

……なのだが、今回、学校欄が増えている。

そして、そこに小鳥の所属する高校の、附属幼稚園の名が書かれているのだ。

おなまえ　あおぞらことりちゃん

ねんれい　１７さい

がっこう　しりつあかこがくえんふぞくようちえん

くらす　　ねんしょう　ちゅーりっぷぐみ

何度目かわからない同じ疑問をぶつける。

本当に本当にこのオムツは、本当に大人向けなのか？

メーカーの回答もいつも通り。

――間違いなく大人用ですよ

嘘つけぇ！！　と、全力で怒鳴るのは妄想の世界でしか出来ない。

……違約金……専属やるんじゃなかった……

とりあえず妄想の世界でメーカーの会社をふっとばし、改めてスタッフに導かれ、撮影に望んだ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい