あらら?

 二人してごめんごめんとごめん合戦。

 

 …

 

「あ、そういえばゆいから聞いたんだけどさ…オレでよければ、そのー…付き合うよ?」

 と、何を付き合えばいいのかわからないまま艶元さんに言うと艶元さんは、顔を赤らめながら、

「えっ、嬉しい!ゆいちゃんが…そうか。ゆいちゃんには、後でお礼言わなきゃ。なら、これからよろしくお願いします。」

 と艶元さんは言ったかと思うとどこかに軽やかに行ってしまった。

 

 …で、何に付き合うんだろう。

 

 …

 

 ま、いいか!

 艶元さん嬉しそうだったし。

 

 で、早速その日の放課後艶元さんが

「一緒に帰ろう」

 と言ってきたじゃないか。

 

 早速、例のとあることを付き合うんだなと思い内心ドキドキしながら昇降口で艶元さんを待った。

 

 

 そしてついに艶元さん登場。

 

 で…、やっぱりそうなりますよね。

 

 オレと艶元さんが歩き出すと一斉に視線がオレたちに集中しているのがわかる。

 

 …うん。

 艶元さんだもんな。

 

 あの艶元さんが男とあるいてるんだもん…やっぱりそうなりますよ…。

 

 ヒソヒソと、あいつら付き合ってんじゃね⁉︎マジかよ⁉︎と聞こえてくる。

 

 …んなわけないでしょうに。

 

 あの艶元さんとオレだよ⁉︎

 ないない。

 

 ただ何かに付き合うだけなんですよ。

 ま、それでも艶元さんと一緒にいられるわけだからありがたいか。

 

 でも…

 

 …

 

 …もうおうち着きますよね⁉︎

 

 くだらない世間話的な話してたらもうマンションの前です。

 

 もしかして、この後どっかにいくのかなぁ?

 

 なんて思っていたら、艶元さんがキョロキョロとしだしたかと思えば…いきなり

 

「ハグ…しよ?」

 なんて両手広げてきたんっすけど…。

 

 えっ⁉︎

 なんで⁉︎

 

 …昼間ハグしたけど、あれは間違いってか事故みたいなもんだったよね…でも、今度は意図的に⁇

 

 …なぜオレと⁇

 

 一瞬で脳内会議。

 

 罠か?

 いや、艶元さんはそんな人間じゃないだろ

 う。じゃあ、なんでいきなりハグなんて…

 

「いや…?かな?」

「えっ、ううん」

 

 なにがなんだかわからなかったけど艶元さんを待たすわけにはいかない。

 

 ムギュ〜

 

 ハァ、最高です‼︎

 憧れの艶元さんと本日二回目のハグです。

 

 なんて癒されていると、

「じゃ、また明日ね!明日もその次もずっとずっと一緒に帰ろうね」

 と手を振り艶元さんは帰っていった。

 

 …へ⁇

 

 あれ?

 用事は?

 

 …まさか、ゆい…いつも艶元さんと下校…してるわけないか…。

 

 てか、明日も一緒に帰っていいの⁉︎

 ずっとずっと…⁈

 

 そしてハグのおまけ付きだったよ?

 

 えっ⁇

 何⁉︎

 

 そしてなぜーーー⁉︎

 

 続く。

 

 

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る