日記
呼吸
第1話
職場の社長、めちゃくちゃ喋る。
AかBかを聞かれたらC×∞で返す。長すぎるうえに全く的を得ていないのだ。話は広がりに広がりまくり着地点を完全に見失う。それでも会話の主導権は譲らない。バトンを握ったら最後、時間切れという名のゴールまでひた走る。彼に追いつく者は誰もいない。と思いきやそんなこともない。「ちょっとごめんなさいね。」これが合図。会社内No.2社長の奥さんである。ふたりとも喋りたい気持ちが強すぎる。まるでラグビーだ。少しでも隙を見せようものなら主導権を奪われる。奪い奪い合う。他の人間はギャラリーと化し、わたしの意識は帰宅する。今日の夕飯なに作ろう、つぎの車検いつだっけ。
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