攻守逆転サキュバスは百合の花園に溺れたい
百日紅
プロローグ(ぐへへ)
ここで告白させてもらう。わたしは女の子が好きだ。
こんなことを友達に言ってしまうと怖がられてしまうため、本音はいつもわたしの奥底に眠らせている。だってことこれに関してはわたしはどうやら他の人とは感性が違うらしいから。
普通の女の子は男の子を好きになるものらしい。
これは、長年わたしが片想いを寄せている幼馴染の可愛い女の子の言である。
待ってくれ。普通っていったいなに?なんで異性同士で恋愛をすることが当たり前みたいになっているの?異性同士での交配じゃなければ子孫を繁栄させることが出来ないから?
……………じゃあ、もしも仮に同性同士のセックスで子供を産めるかもしれない人がいたとしたら?
まぁ、そんなの可能性の話だし。一般人のわたしたちには無理な芸当かもしれないけど。
ところで、そんな好きな人以外は基本的に普通だと思われるわたしは、【サキュバス】である。
??????????????????
ってなるよね。冗談だよ冗談。少しからかってみたくなっただけ。わたしは自分のことを一般人だとかそれこそ普通と言ってしまったけれど、まずまずの前提の話で、わたしはそもそも人間じゃあない。
え?冗談ってそこ?って思ったかい?そうなんだよ。そうなんですよ。これまでのたった500文字程度で語ったことの中で、あなたたちが信じるべきものは、まずわたしが【サキュバス】であること。そしてその次に重要なのが、わたしが女の子が好きであるということ。
あー、だから安心してくれていいよ。この物語を読みに来てくれたあなたたちは、きっとこれから語られるであろう、わたしたちの百合しい学園百合生活が見たくて来たわけだろうから。大丈夫。そこは保証しよう。保険を掛けるがきっと期待に応えてみせようじゃないか。冗談ですが。
でもだからこそ、今はその二つの真実しか、あなたたちは信じちゃあいけないよ?
わたしが口走った………、そ、その、お、幼馴染の猛烈可愛い女の子が、す、好きだとか………。そういうのも丸っと冗談だからね!?
まぁ、普段のわたしはもっとずっとお淑やかで冷静沈着な美少女なのだけど。今日だけはどうも冗談も言ってしまいたくなるような気分なんだ。なにせ、
――――
ぐ、ぐへ、ぐへへ♡
これで中学校で『わたし×幼馴染』の花園を邪魔してくる野郎どもはいない。つまり高校では思う存分、彼女を可愛がれるわけだ(本音)。
ここで説明しよう。【サキュバス】とは、男性を【魅了】して精を搾り取る種族であるが………、わたしはちがぁぁぁああうううう!!断じて違う!野郎のナニなど反吐が出る。わたしは【サキュバス】だが、少し特別で女の子を魅了出来るサキュバスなのだぁぁぁああ!!!!!!
やっほー!!これで今度こそ件の幼馴染をわたしにメロメロのデレデレにしてやりますですわ!そしてそんな彼女を押し倒し……、もうわたしのことしか考えられなくなるくらいに『攻め』て攻めて攻めまくってやるのです!!
………え?お淑やかどこいった?幼馴染が好きなのは真実?ところで君は誰?
ご、ごっほん!じょ、じょーだんですよ。冗談。
失礼しました。
わたしはこの物語の主人公兼語りてを務める、
皆様からは敬意を持ってヴィランと呼ばれております。冗談です。
以後、お見知りおきを。
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次の更新は3月11日土曜日です。
追記 冗談です。3月8日水曜日です。
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